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ブルマがたどった盛衰の歴史を解説 元は女性から履きたがってたんだぞ?

 

「体操着のブルマ、どうして学校現場から姿を消してしまったのだろう?」

あんなに素晴らしい衣装、現実で見ることはもう普通にはかなわない。

ブルマ好きとしては少々悲しいことだ。

 

この前このブルマという衣装について、かなり私見に満ちた話をしてきたが…。

ぜひとも皆さんに知ってもらいたいことがある。

どうして一時期どこでも見かけたブルマが、今は見なくなったのか?

その歴史について解説するよ。

女性の反発によって淘汰されたが、実は本来女性自身が女性のためにつくったのだ。

割と真面目な話にできればいいな…。

 

 

ブルマが日本に上陸して姿を消すまで長い歴史があった

 

もともとブルマは19世紀ごろのアメリカが起源とされているんだ。

この時から女性の重たい服に疑問が沸き起こり、運動家がそれを払しょくしようとしてたのね。

女性はすげえ長い床まで届くようなスカートをしていたが、次第にその丈がちょっとずつ短く。

靴からスカートの丈の間に、若干足が見えるようになり身軽になったんだよ。

これが次第に普段着として好まれるようになり、動きやすさが女性の味方になったんだ。

確かに考えてみれば今でも重い服より、気軽に着れるシャツとか好む人多いしな。

 

日本においては明治時代よりブルマが外国から流入。

運動着の一つとして、1900年ごろから次第に広まったのだ。

そこから姿形を変えつつ90年間くらいは使われ続けていたのね。

同時にブルマと聞けばイメージしやすいあの形になったんだけど…。

それがどんどん女子から否定の声が上がるように。

更に追撃で、性的嗜好の的にされることも多くなりどんどんすたれてしまった。

最終的に現在のハーフパンツに立場を譲り、その姿を消したのだ。

これが大雑把な日本のブルマにおける歴史だ。

 

よく最後のの「女子からの批判・世間の性的欲求からの解放」というとこが強調される。

確かにそれは事実として残るのだが、特にこの女子からの批判についてはね…。

皮肉なことに女性が女性のために作ったのがブルマだが、機能を追求しすぎてこうなった。

どんどん動きやすくなるのと引き換えに、恥ずかしいという思いが強くなったのだ。

決して男性目線からああいう形になったわけではない。

今回一番言いたいのはここだ。

 

 

本来女性たち自身がボディラインを出すのに抵抗しなかった

 

ブルマの形状って、元々はひざ下くらいまで布で覆われてたんだよ。

それがだんだん丈が短くなり、最終的にふとももの付け根まで露出するように。

ただし勘違いしないでほしいのだが、あれは当時の女性たちの要望による部分が強いのよ。

 

1950年ごろにぴちぴちのブルマの前身である、ちょうちんブルマと呼ばれるものがある。

丈はこの時点で大分短かったが、ブルマ全体がふっくら膨らんでいるタイプのもの。

実は当時の女性たちはすでに体の線を出すことに抵抗が薄れていたのだ。

ミニスカートが流行っていたり、色々女性用品の取り回しが良くなったことが原因の模様。

だから太ももを大きく露出しても問題がなかった。

 

そればかりか、外国人のブルマ姿を見た時こんなことが言われたそうな。

「腰回りに密着したもののほうがかっこよくない?」

日本のちょうちんタイプと比較すると、ぴったりタイプのほうがスタイリッシュに見えた。

よってそっちにあこがれを持つ女性がどんどん増えていき…。

学生服メーカーもその声に応えるようになったのだ。

 

世代が変われば考え方も変わるので、その時子供だった女性がぴったりブルマを履いたとき。

「いやいや、これすげえ恥ずかしいんだけど…。」

という声のほうが多かった。

てなわけで元をたどれば、女性自身があのぴったりブルマにあこがれを持っていたんだよ。

断じて最初から男性目線の思惑がそこにあったわけじゃないのだ。

タート
なるほどね、元から男の欲求を満たすためではなかったと。

 

 

転機は女子バレーボールの試合がTV中継されたとき

 

ちょうちんタイプとはいえ、一部ではすでに恥ずかしいという声も無くはなかった。

実際当時の日本女子バレーチームは、海外のようにぴったりしたものを履きたがらなかった。

しかし1964年の東京オリンピックが嫌だという声をかき消す要因に。

このとき各地で色んなスポーツのTV中継があったのだが…。

大きく注目を集めたのは、世界各国の女子バレーの試合だ。

 

日本女子バレーチームは圧倒的な強さを誇り、「東洋の魔女」と呼ばれ恐れられる。

当然東京で開催されたオリンピックなので、国民の関心はとてつもなく強いよね。

連日のようにTVで活躍する彼女たちを見た人は、恐らく今でも記憶に残っているかも。

日本側のユニフォームは確かにブルマだったが少し余裕のある作り。

対して他の国のチームのブルマは大半がぴったりタイプだったそうな。

なぜこのチョイスにしたかは気にするな。

イメージですイメージ。

 

このブルマといえばよく思い出される、このぴっちりした感じ。

こういうのを履いた外国人選手がTVに映っていたのよ。

それを視聴していた当時の日本国民。

その中でも女学生あたりからは、凄く肯定的な意見が飛ぶのね。

「いや、日本のブルマよりあっちのほうが絶対いいじゃん!」

「足が長く見えるからかっこいいよね。」

ここから先に、一気に上記のようなブルマが全国に浸透したんだよね。

 

おかげですっかりぴったりブルマが常用されるように。

全盛期には、女性用の重厚な衣服からの解放としたシンボルとしても扱われる。

まぁ形を見るに、着用者の足回りを全くと言っていいほど邪魔しないからね。

そりゃあこんだけ太ももから下が露出してればそうなる。

ごく一部のボディラインが出るから恥ずかしいという意見もあるにはあった。

しかしそれ以外はむしろ誇るべきものとして使われていたから。

女性たちの間では恥ずかしくも自分のボディを存分に見せられる。

隆盛期の女学生たちはこの葛藤に苛まれながらも、ガッツリ受け入れていたんだね。

ただそれも十年後の子たちへと世代が変わると、その価値観も変わってくる。

かっこよさより美しさよりも、どんどん羞恥心に重点が置かれるようになった。

そして声を荒げた+時代的背景の変化も手伝って、1990年代に廃絶運動が。

ここらあたり、俺はまだ生まれたばかりって感じだな。

だから実際の世間の運動を見たわけではないが、結構すさまじかったらしい。

 

ただ女性が恥ずかしがるものは、男性にとってはとてつもない魅力に見えるのも確か。

別にブルマに限らず、どんなものだってそうなんだけどね。

反対に男性が恥ずかしがるものを、女性側が好んで血走るなんてこともあるにはあるが。

こういうとき、圧倒的に男の性に抗えないケースが多いから、ブルマも社会問題化したんだ。

やっぱ自分もそうだけど、つくづく男という生命体はこういうときにアホだと思う。

それがイイっていう同性の気持ちも分からなくはないのだが。

クロミちゃん
まぁ男って基本的に子供っぽくて欲望で突き進むバカが多いわね…。
ダッフィー
それ以上は荒れるからもうやめとけ。

 

ブルマは本来女性が誇っていた 時代の価値観の変化を追えず

 

受け入れられた世代の次の世代には、残念ながら拒否されてしまったブルマ。

その憂き目を払しょくできないまま、結局日本の表舞台から姿を消す。

しかしその歴史を紐解くと、実は女性のほうが最初はかっこいいと思ってたんだよね。

だからその世代の女性には広く使われたのだろう。

 

今ではもう性的なものだという認知が強いので想像もつかないが。

こういうことがあった、ちょっと悲しい衣装だということを知ってもらいたかった。

俺もここを知るまではむしろこれが何で受け入れられてたのか謎だったからね。

とある筋によればメーカーや教育現場のお偉方の圧力とか…。

色々怪しい説はあるけど、信憑性が無いしなぁ。

今回説明した流れは一番自然だと思うよ。

せっかくなので、ブルマの愛好家さん・むしろ目の敵にしてた人は知って欲しい。

 

 

今回はここまで。

あの形状のモノを履いて、外で運動するのは今の人の価値観だとやっぱ恥ずかしいだろう。

その分、ハーフパンツよりも圧倒的に機能性は高いと思うけどね。

 

ブルマが活躍していた時代。

一度見に行ってみたいものだ。