記事公開日:2021年5月6日
最終更新日:2025年3月31日
「世界の底辺から見上げると、湧き上がるマイナス感情に支配される」。暗く崩れた世界にいる対立は、色々あって何もかもが嫌な…。
今回はArcaeaの有料パックである”Vicious Laybrinth”で読める、対立ちゃんのお話を綴っていきたい。黒き主人公は何を思うのか。
醜い悪を断ち切るために。
Arcaeaストーリー Vicious Laybrinth①
前回のお話では、欲のままに幸せを望んだ光ちゃんは、自分の行いこそ実は重大な過ちを犯していたことに気づいたところ。
美しく平和な世界に飲まれていた彼女は、あまりにも多くの幸せを映す硝片を集めすぎてとんでもないところになるところだった。
記事公開日:2021年5月3日最終更新日:2025年3月28日 「心を失い膝をつく彼女は、見ていて痛々しい」。ここまで幸せに満ち溢れていたはずなのに、光ちゃんはどうして…。空虚な女の子になってしまっ[…]
さてその一方、逆に嫌な記憶ばかりの硝片にうんざりした対立ちゃんは、自分の目に映るものを全て壊しつくすと固く決心した。
その先に、彼女が求めるものは一体何があるのか。Eternal Coreから続く、Vicious Laybrinthの物語前半部を一緒に読もう。
世界には悲痛が満ち溢れている。
Eternal Coreの続き
https://arcaea.lowiro.com/ja
ストーリーマップとしては、ご覧の通りEternal Coreの対立ちゃんサイドから、そのまま横に続いて先がに進めるようになる。
このパックは実装から数年経っても、Arcaeaの顔とも言える隠し楽曲「Grievous Lady」を擁する一角。今なお人気の高い名曲だ。
もちろん対応パートナーである、”Grievous Lady 対立”も絡んでくる、ストーリー第一章の重要部分。対立ちゃんの行く末を見守れ。
記事公開日:2021年4月9日最終更新日:2025年3月12日 「Grievous Lady解放運動に眠る絶望を晴らす」。本作Arcaeaを語るうえでは、絶対に外せず永遠に色褪せることもない名曲。&nb[…]
2-4
対立はある確証を抱いていた。この世界を歩きながら、大量に集まる硝片は、やはり悪い記憶しかほとんど無いということに。
そして遥か遠くに見える、穢れた脈動を感じる迷宮は更に凄まじい物量で作られた硝片であることがわかる。そこに向かえばきっと…。
ただそこへ行く手段が無い。が、壊すと決めた硝片たちは必ず集めきれる自信がある。迷宮とともに、全てを駆逐するために。
その周囲には、良い思い出の硝片があることに気づく。そのまま進むが、足が止まる。前に希望、左右には絶望に彼女は囲まれた。


自分が目覚めた世界には、醜悪な記憶ばかりが漂う場所だと悟った対立ちゃんは、自らの手で全てを終わらすことを決心した。その諸悪の根源である、遠くの危険な迷宮に行けば一網打尽にできると考えたらしい。大元を叩けば、手っ取り早いと思ったんだろう。
デストロイヤーな一面を持つ彼女だが、ふと見えた良き思い出に迷いが生じる。この時点だと、完全に悪い世界だと言う確証が無かったのか。もしかしたら、何か一部の希望の可能性を信じていたかも。そうじゃなければ、足を止める理由がないからね。
2-5
対立は何も知らない。この世界で目覚めた後、知れたのは悲しい記憶だけ。これを見れば、世界に何の価値もないのがわかる。
だから現状より良いことはないと言える。という悪意の塊に、すっかり飲まれてしまった彼女は、シンプルに善意を感じなくなった。
しかし先程、迷宮への道の途中で良い思い出を見たときに足を止めた。色々考えたが、どうしても認めたくない答えが見えたから。
入口にたどり着いたが、衝動にかられて良い記憶の硝片に手を伸ばしたら、周りに花咲くような大地の記憶が広がる。これは何?


本人は自分の記憶がないため、周りからの情報に頼るしかない。しかしわかることは、嫌な感情を呼び起こす記憶ばかりなのは辛い。
いつのまにか自分には憎悪や失意といった、マイナスの感情しか生まれなくなってしまい、何も喜べない異常事態ともいえるね。
なんというか、例としてMGS5の悪に堕ちたヴェノム・スネークのような感じがする。喜びを失い、絶望だけの人間は真っ黒になる。
希望が一切見えない状態だからこそ、実際の希望が少しでも目の前に現れた瞬間、相当な疑心暗鬼になっている対立ちゃんだ。
2-D
対立には名前があった。本人は知らないが仮に分かればここには来ない。それには、何か強い意味があるかもしれなかったから。
しかし意を介さずに彼女は迷宮へ入ると、決心どおりに全てを破壊し始める。嫌な感情を呼び起こすここは、罪そのものの場所だ。
笑いながら破壊活動を続ける対立は、迷宮の中心にたどり着く。そこには世界の終焉を映す硝片があったが、構わずに全てを壊す。
そのまま崩壊した塔と共に落ちる対立だが、彼女だけは足で着地し、みなぎる力を感じる。これで確信は確固たるものになった。


ここで対立ちゃんは、自分に秘められた力を使って迷宮を片っ端からぶっ壊す。醜悪なものを、残らず全て剥ぎ取るかのごとく。
自分が思う正義のもとに、破壊行為へ勤しむその姿はバーサーカーそのもの…。しかも笑っているあたり、錯乱しているわけでもない。
光ちゃんとは正反対に、荒みまくった彼女は止まらない。これは明確に罪な行為を行っている、と捉えることもできるかな。
人の記憶は、いくら嫌なものでもその人を形作る価値がある。それを裁けるのは人間ではなく、実在するのであれば神さまだけだ。
破壊神対立ちゃんの爆誕
最初に抱いた”硝片あるいは世界の破壊”の通り、文字通り全てを壊し始めた対立ちゃん。このろくでもない世界を叩き潰すために。
しかしこの良くない感情に乗っ取られた彼女は、本来感じられるであろう喜びの記憶そのものが、もはや何であるかがわからない。
良いものは自分の目に映ったとしても、それが信じられない状態に陥っており、まさしく破壊神なってしまった悲しき女の子。
黒で塗りつぶされた彼女の未来は?
今回はここまで。次回は同じ楽曲パックで読める、後半部分にフォーカスを当てる。
光ちゃんと同じく、自分の行いの過ちに気づくことができるのか、じっくり観察しよう。
記事公開日:2021年5月9日最終更新日:2025年3月31日 「破壊と滅亡を司る深窓の令嬢」。という言葉がぴったりだと思いたくなるくらい、黒の主人公である対立ちゃんは世界を憎く感じる。今回はArc[…]