記事公開日:2021年6月5日
最終更新日:2025年4月23日
「天高く登る太陽には、一体どんな秘密があるんだろう?」ということが気になり、行動を起こした彼女。
今回は”Crimson Solace”で展開される、紅ちゃんの動向を記した物語後半を読んでいこう。
いつまでも笑っていてほしい。
Arcaeaストーリー Crimson Solace①
前回は紅ちゃんがArcaeaの世界で目覚め、終わりのない昼のもとで楽しく生活をしている様子を見てきた。
ただ一つ疑問が浮かび、これだけ明るいのになんで太陽の光はすべてを均等に照らすのかが気になった模様。
そこで彼女は、実際に上空へ上りその実態を確かめようと、あれこれ画策し始めるのであった。
記事公開日:2021年6月2日最終更新日:2025年4月22日 「やっぱり楽しく暮らせる世界が一番?」。今までの話とは変わり、明るい印象が増えてくるのがこの物語である。 今回はAr[…]
残念ながら、途中で分厚い雲の壁に阻まれてしまい、一定以上の高度から先へ進めなくなったんだけど…。
落胆した気持ちに反応したのか、この世界では良くも悪くも異変を起こす、記憶の硝片が動き始めていく。
輝く記憶の世界
https://arcaea.lowiro.com/ja
引き続きストーリーのマップタイルでは、一本道だけ。どんどん先に進もう。
4−5
紅は新しい記憶の世界に身を置く。そこは人々や子どもたちの声が聞こえ、活気に満ちた雰囲気で包まれていた世界だった。
パンを焼く香りなど、美味しそうな匂いが街路まで流れ、空には雲ひとつなく太陽がキラキラと輝いている。
この記憶から引き出された世界は、とある熟練工のお手伝いをしていた少女のもののようだ。
紅はここを「なにかの幻想」だと感じつつも、その美しさに目を輝かせる。
街には色紙や布が屋根から屋根へと結ばれ、まるでお祭りのような装飾がされる。古き良き町の雰囲気だ。
通りには太陽をモチーフにしたネックレスや護符、指輪などを売る屋台もあり、大道芸人や吟遊詩人の存在も、にぎわいを見せる。
少女はお菓子に目を奪われ、特に「いちごのタルト」に興味を抱く。それを購入し、砂糖の部分を食べると、この場所の素晴らしさを実感する。
紅はこの記憶の世界に特別な心地よさと幸福感を覚え、胸に熱いものを感じながら足取りを速めた。

他のキャラと同様に記憶の硝片を覗くと、紅ちゃんの性格を表すような楽しい誰かの視点から見た風景が広がる。
そこには異世界ファンタジーで見られるような、活気のある街が広がるのでより彼女がより活発になるのもわかるね。
このまま、幸福感に包まれたままであれば良いんだけど…。
4−6
紅はこの記憶の街を走りたい気持ちを抑えながら、よく観察する。ここは、世俗から離れた宗教的な空間だということがわかった。
街では演者たちが幻想的な「魔法」のパフォーマンスを披露する。火や水、光を操る様は、彼らが本当の魔法を使っていると信じる。
古い趣のある大通りを散策するうちに、世界が演技や見せかけに満ちていること、事実よりも伝統を重視されているのが紅に伝わる。
街の外縁部に達し木柵の向こうの新緑の平野、まばらに立つオークの木々や湖を眺めながら、なぜ人が確証のないものを信じるのかを理解し始めた。
この記憶は「魔術師」と呼ばれる熟練工の助手のものであり、彼は空想上の存在を探求する研究者だった。
紅はその研究の目的が何かを証明することではなく、信仰に励み自身を高めるのが目的と推察する。
この考えにおかしさを感じつつも、技術と魔法に満ちた世界に強く惹かれた。あまり遠くへは行けませんが、いつか別の記憶でここに戻ってくる確信を固めた。
彼女はこの記憶世界と、今自分がいるArcaea世界の天辺にあった硝片の群れに深い関連性を感じ、うきうきするような心地でドレスをぎゅっと握りしめる。
このような高揚感は今までに感じたことがない。

自発的に魔法を使い、この力を日々の生活に役立てるファンタジー世界をより強調した1シーン。
紅ちゃんも魔法ではないものの、超常的な力を持っているがゆえに個々の場面で見られたものは、強く興味を持ったんだね。
楽しそうで何より。
4−7
紅は様々な記憶世界を旅しながら、それぞれの体験を重ねる。次は古文書の保管係として、かつて洪水で国土を失った古城を探索するようだ。
古い木箱から取り出した4世紀頃の巻物には、人々が妖精にどう対処してきたかの歴史が記されている。彼女にとって、楽しい考察の種みたい。
前日は語り部として、先祖が集めた宝が風の精シルフと水の精ナイアスによって奪われたという冒険譚を語ってた。
ここから、慈悲深さや悪意が世界にはありふれているという教訓を感じ取る。
保管係の一日を終えると、彼女はArcaeaの世界へ帰還して休息し、次に教師の記憶へ移る。
ここでは混沌とした自然と突発的な危機に満ちた世界で、教訓やルールを教え人々を危険から遠ざける仕事を行う。
紅が「天国」と呼ぶ雲の麓で見つかる限りの記憶を探索し尽くした後、ようやく賑やかなお祭りの夜の記憶にたどり着き始める。
これは収穫と生誕の神への感謝と、悪しき霊魂を遠ざけるための催し。ここでランキャスター・ハワードという建築家と再会し、りんご飴をもらう。
慣れ親しんだ最後の夜の記憶で、彼女は花火が空に満ちるのを見つめながら涙を浮かべ、心の痛みとともに自身が満たされていくのを感じた。

4−8
紅にとって記憶世界で過ごした時間は励みになり、心地よいもの。数ヶ月をそこで過ごし、「帰りたくない」という思いを抱えるほど。
終わりがあることを理解していながらも、それを見たくないとも感じてしまう。彼女は、未来が記憶の中に見出せないことを知ってた。
白に満ちた世界に戻れば、二度とあの記憶の日々に戻れないかもという不安が募る。だが時は過ぎ、物語は終わり、愛も人生も終わっていく。
地表へゆっくりと降りる途中、彼女を呼び寄せた雲を見上げます。その時、記憶の中で過ごした一瞬に価値があったと物思いにふける。
まるで問うこともなかった疑問に答えが出たように、心は満たされた。空が周囲に落ちるように、仮の拠点だったものが周囲に降り始めた。
やがて、空の真の姿が現れる。
自分の背後に、新しい光景が広がる。かつて見たことのない夜の風景。雲が散り消えていく代わりに、その場所を影煌く虚空が埋めていく。
遠くまで暗闇が黒く染め上げ、手前ではラベンダー色の波と夕焼けが広がる。きれいな星々が煌めき、一日が終わりを告げた。
ここから紅の新しい人生が始まる。いつかこの地平線のどこかで、伸ばした腕を取る誰かと出会うだろうと希望を持ちながら…。

誰かの記憶は紅ちゃんにとって、とても楽しい光景をたくさん見せてくれた。でもそれは、あくまでも他人の物に過ぎない。
自分が得られたことではないけど、彼女の心を揺さぶるには良い材料となり、もっと前向きになれる彼女の姿はかわいい。
そうした思いを反映してか、無事にArcaea世界にも昼と夜が訪れる一日が出来上がるのは、彼女にとって本望だろう。
記憶の世界で得た良い感情
紅ちゃんは一人でArcaeaの世界で過ごしていたけど、最初から最後まで前を向ける女の子であった。
誰とも争わず、絶望もせずに純粋な好奇心をかざす、ピュアな彼女は思った通りの本作癒しキャラ。
決してこの世界は、白い幻想的な風景が広がる、全員にとってのディストピアにならないのは良かった…。
彼女が誰かと会えることを願う。
今回はここまで。これで紅ちゃんのサイドストーリーは終了だが、終始安心して読めるお話だったな。
次回はまた別のオリキャラである「レーテー」に主役を当てた、Ambivalent Visionを読んでいこう。