記事公開日:2021年5月30日
最終更新日:2025年4月21日
「私はすべてのものを知る探求者」。緑髪と右目の花を携えた彼女は、自分をそう綴る。
今回はパック”Absolute Reason”の物語後半部で、何があったのかを短くまとめていくよ。
彼女はあの名前を手に入れた。
Arcaeaストーリー Absolute Reason②
前回はとある世界にあった、洋館の中にいるラヴィニアという少女をとりまくお話だったね。
彼女は良い生まれの令嬢であり、将来の婚約者とともにパーティーに参加するシーンだ。
ただ、閉じた自分の境遇にある種の不満を覚え、外の世界を見るために建物から出たがる。
記事公開日:2021年5月27日最終更新日:2025年4月18日 「”外の世界”に強いあこがれを持つ、とあるお嬢様がおりました。」令嬢という立場も色々苦労が絶えないみたいだ。 ここ[…]
結局脱出が叶わなかった彼女は、婚約者にある質問をしたところ、とんでもない一つの決断を下すところで終わった。
その話の続きなんだけど、ラヴィニアちゃんはなんと婚約者を殺害してしまったのだ。怖すぎ。
それでも”知りたい”んだ。
記憶の硝片の裂け目
https://arcaea.lowiro.com/ja
マップタイルでは、後半部が横に続く感じ。ちょうど半分なので、本記事でAbsolute Reasonは一旦終わり。
リリースから長い間”サヤ”の物語はここまでだったが、後に追加されたメインストーリー第二部では、一転して主人公に抜擢される。
3-4
ラヴィニアがドノヴァンの喉を切り裂いた時、流れ出たのは血ではなく無だった。傷口は紙の如く千切れ、内側には空虚な空間が広がる。
傷の端には弱々しい白い光が揺れ、ナイフは震える破片を帯びたまま宙に浮かんだ。
パーティの参加者たちは彼女の凶行に恐れ、数人の男性が取り押さえる。ラヴィニアは抵抗せず、気だるげに死体を見つめるだけであったが。
周囲の人々の反応も奇妙で、平然としている者もいれば、なぜか顔が消えてしまっている者もいる不思議な状態が起こる。
しかしこれは彼女が意図的に記憶を改変した結果、目に映る光景であり世界にはひび割れが生じ始めている。
だんだん全てが白く輝いて曖昧になる中、彼女は目を閉じた。

再び目を開くと、彼女はより馴染み深い白と荒廃に彩られたArcaeaの世界を見る。更に名前が”サヤ”ということもわかった。
そうして目覚めた元ラヴィニアは、手のひらの硝子の破片を見ながら「この世界の創生に直接関わるものではない」と失望を示す。
殺人を犯したラヴィニアちゃんの思いに、記憶の欠片が反応したのかどうやらArcaea世界に転生を果たした模様。
ここで初めて、我々プレイヤーには馴染み深い”サヤ”というキャラクターが出来上がった。
ただし姿形は変わっていないため、当時の状態のままでワープでもしたんだろうか。目に花が咲く理由は一体何だろう?

3-5
新たな少女が記憶のない状態で目覚めると、視界が片方しかないことに気づく。右目に何か硬いものが埋め込まれているようだ。
自分の服装や知識について困惑を浮かべつつ、周囲を探索し始めるボロボロの壁を乗り越えると、世界全体が白で塗りつぶされている。
見渡す限り広がるのは、かつて栄華を誇った人間社会の荒廃した廃墟か、その模造品のようだ。

今の状況について仮説を立て、時間をかけて解き明かしていく。しかし数週間が過ぎても、どこにも答えが見つからない。
この世界中に散らばる硝片は、まるで残響のように様々な鮮やかな風景を映し出し、実存したものの痕跡として彼女を嘲笑うかのよう。
約2ヶ月探索したところ、空に波打つ千々に散った硝片の塊を見つめる。ひとまずサヤは、この世界の真実を突き止めようと誓った。
唯一残された者として、己の義務を遂行するために。
サヤとしての姿を得た彼女は、かつての世界で持っていた外への好奇心を掻き立てるように、今いる世界について考え始めた。
ただやっぱり、その原動力はArcaea世界の真実を知りたいという、メイン主人公2人と同じような感じなのは間違いない。
そうすることで、世界が自分を受けいれてくれるという希望を手にしたい。という願望が強かったからかな。

3-6
右目に花を持つサヤは、ある記憶の本を脳裏で閉じながら「これらの他の場所では、人は神として振る舞える」という事実を知る。
最初は訪れた世界のくだらなさに苛立ちを覚えながらも、その粗末な世界が人間の可能性について重要な何かを彼女に明らかにした。
少女が強く惹かれるのは「どうやって?」よりも「なぜ?」という問いの答え。これもまた、彼女による廃墟を巡る旅の一つ。
たくさんの記憶を見た後、サヤには新たな原動力が生まれる。彼女は硝片の流れから一つを招き寄せ、その過去の風景を詳しく見始めた。
「もうすぐ家ね…」とつぶやきながら、欠片を掌の上に漂わせて橋を渡る。
左には瓦礫の山、右には岩の群れが広がる中、自分が「生まれた」場所にたどり着き、巨大できらめく未完の水晶球を発見した。

その球体の断面からは様々な記憶や風景が明滅する。これらの記憶や破片を継ぎ合わせることで世界が復元できるかを試せる。
何が見られるのか気になりつつ新しい硝片を開き、新たな時間の中へと溶け込む。人工の光や、途切れない人混みという都会の世界。
新たな能力と過去を身にまとったサヤは、観察を続ける。様々な疑問が浮かぶものの、何を代償にしても、すべての答えを見つけ出す。
どうやらArcaeaの世界には、人間に超人的な能力を付与できる要素があるみたいだ。記憶の硝片を見れるのは、普通の人間じゃない?
それらを使って、この世界の心理を解き明かしたいという好奇心にみんな駆られていくんだと思う。光ちゃんや対立ちゃんも同じか。
まぁ広がる風景には、基本的に意味のない白だらけだから、情報を得るための手段を強制的に手に入れる、なんてことなのかも。

記憶の探求者
元の世界ではどうあがいても叶えられなかった、外の世界を知る機会。それが転生後には、記憶を通して知れるようになった。
ある種、サヤの願いが一つ手に入った状態とも言えるんだけど、果たしてそれが本当に幸せかどうかはまだわからない。
そもそもArcaeaの世界に生まれ落ちてしまうこと=不幸な出来事、という可能性もあるから、判断が難しいところだ。
強い決意を胸に秘めて。
今回はここまで。一旦サヤの出番はここで終了し、次のサイドストーリーへ視点を進めていく。次回は”紅”ちゃんが主役。
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