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Arcaeaストーリーを簡単に要約&考察① 序章編

  • 2025年3月25日
  • 2025年3月26日
  • ARCAEA

記事公開日:2021年4月21日
最終更新日:2025年3月25日

 

「Arcaeaという物語は、ここから全てが紡ぎ出される」。超感覚リズムゲームである本作は、美しくも儚く幻想的な世界観が広がる。

そこに姿を表すのは、光と影を象徴する2人。

 

本記事では、Arcaeaのストーリーを要約&考察を交えていくよ。初回では、物語の序章部分について解説していこう。

汝、彼女らを創造せよ。

 

Arcaeaパックのストーリー

本作の物語を追体験するには、基本的に有料楽曲パックの購入が必須。それについての細かい内容は、こちらの記事を参照してね。

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ただし、本記事で紹介するArcaeaパックに該当する序章部分は、全プレイヤーが読める無料の範囲にあるので、誰でも閲覧可能。

まずはこの物語の導入には、一体何があるのか簡単に説明していこう。

 

曲の解禁を済ませる

先に下準備…と言いたいところだけど、特段不要だった。タイルの解禁条件に楽曲の指定があったけど、全部PASTでOK。

いちばん簡単な難易度の譜面だったら、最初からプレイできるので大丈夫。パートナーは誰を使っても問題なし。

https://arcaea.lowiro.com/ja

 

 

0-1

――そして、少女たちが眠りについてからも、

……

物語とは果たして、止むことはない。

じられ、終わりを告げる、数多あまたの物語がある一方で、
つづられ、かたがれていく、また数多の物語がこの世にはある。

けれど人知れず、確かに継がれていく、ちいさな、ちいさな物語もあって。

それらは語られることも、知られることもなく、ただ、継がれていくのだ。
すべてが、何かの記憶きおくとなって。

記憶とは平等だ。へだてないものだ。

たとえ1人の心だろうとも、多くの人の心であろうとも、
ただの一瞬いっしゅんのやりとりだって、焼き付いてしまえば永久とわくすぶる。
けがれなき追憶ついおくのまま、ずっとずっと、残っていく。

そう、記憶はのこる。
どれだけ無害でも、どれだけ悲惨ひさんでも。
どれだけ味気あじけなくとも、どれだけ素晴すばらしくても。
そう、たとえ記録に記されることがないとしても。

仮に、だれ脳髄のうずいにも遺ることなく、わすらるるモノがあるとしたら。
行き着く先はきっと、エーテルの海原うなばら……ただ、その中でほどけてけるだけ。

でも、こうも思うかもしれない。

「忘れ去られるものに、価値なんてあるのだろうか」と。
きっとそれもまた、正しい問いなのだろう。

そもそも、わたしたちはなぜおぼえているのだろうか?
かの挫折ざせつの冷たさを、このなげきの深さを……そしてあまやかで暖かな、その感触ここちを。

それでもそれもまた、正しい問いなのだろう。
誰かに問われるならば、その答えはきっと価値あるはずだから。
けれど時間は有限で、流れるまま。どれだけ問おうとも、止まることを知らない。

そうして、『書庫アーカイブ』は肥大する、拡大する。

誰かが問うたびに、誰かがおもうたびに、考えをめぐらせるたびに。
ひとえに流れ続けるまま、むことはない。
永久に、永久に……。

けれど、どこかで、あるときから。

その『書庫(アーカイブ)』は糸を手繰たぐり始めた。
とある宿命の糸を、2本だけ。

それらは燦々さんさんかがやく、色なき理想と、汚れなき追憶。
からかれ合う――光と闇をかかえた、2つの命がつむぐ糸。

https://wikiwiki.jp/arcaea/ストーリー/Main Story/Arcaea

 

物語というものは終わるものもあれば、続けて語り継がれていくものもある。記憶という形で。

記憶はどんな内容であれ人間の脳に焼き付くが、仮に忘れられたものがあれば海に溶ける。

ただ我らにはその中の、挫折の冷たさ・嘆きの深さなどを覚えている。それは誰かに想われる度に、永遠と流れ”書庫”が拡大していく。

ただある時、その”書庫”がたった2本の糸を動かし始めた。そこには、光と闇が存在していた。

ヴィーゼ
なんだろうこれ…。

 

物語冒頭と言うだけあり、第三者視点での回想シーン。Arcaeaを巡る物語は、どんな内容であれ誰かの記憶に残る。

この記憶達は海の中に消えるものもあるけど、決して無価値というわけじゃなく、”書庫”へずっと蓄積されている模様。

なんというか、たくさん生まれた記憶をしまっておく場所が、どんどん大きくなるみたいだ。

ただこの”書庫”は、主人公2人の記憶から何かを掴んだらしく、ここから新しい物語を紡いでいく創造主となった感じかな?

タート
神の視点に見えてきた。

 

0-2

喫茶店きっさてんにて、ゆるやかにひじをつく少女がひとり。
営業時間前だというのに、ただ静かにたたずんでいる。
すぐかたわらの窓をくもらせていく、カップからのびあがる湯気。
そうそれは、まだ寒い朝のこと――『――対象を捕捉ほそく

男はひとり、つるぎいた。
眼前では街々が燃えている。背後では略奪者りゃくだつしゃらがわらっている。
向けられたいやしいみと眼球の全てが、男とける街に向いていた。
ひるがえり、一気呵成いっきかせいりかかりながら、男はただおのれの死を知っていた――『――対象を格納かくのう

犬耳、猫耳、よりどりみどり。あふれる笑顔と、割れるような大歓声かんせい
様々な種族が集まる輪の只中ただなかには、『霊素学エレメンタム』を専攻せんこうしているらしい学徒の姿。
火と光を組み合わせた高度な術式で、愛すべき友人の愚行ぐこうを上映してい『――対象を結晶けっしょう化』

――数百か、数千か。結晶化されてゆくその規模は、おおよそわからない。

数千もの硝片しょうへん、結晶化された思考や記憶。
それらは絶えることなく、しずまない太陽の下をくぐり抜けていく。

まるできらめく風のように、まるで千々切ちぢきれたせせらぎのように、
ただ、はるか宙空にて浮遊ふゆうしては、静止してをかえす。

いつかあった、誰かの考えや想い出……その結晶たちが編み上げる流れは、
おおよそ想像のつかない法則によって形作られているように見える。
……本当はそんなモノはなく、ただ流されているだけなのかもしれない。

硝片Arcaeaの動きはそれぞれだ。流されるままのもの、止まったままのもの。
雲のように集まるモノもあれば、ぽつんとひとつ流れるモノもある。

流れるとも、流れずとも、硝片ソレが存在するという事実だけが、
この世界という異質を多く語っていた……言葉はなく、けれど雄弁ゆうべんに。

雲だけがかぶ、この太陽のない昼の空では、
けれど照りつける陽光の強さに、雲の形さえ良く見えない。

そもそも地上には、雲のかげさえ映らない……見えるのはただ目がくらむような、強い光。
それは笑顔の本来の姿、威圧的いあつてきなほほえみのようで……。

対する地上は、まばらにめる、なにもない荒野こうやばかりが見える。
そしてまばらにつばかりの、数え切れない建築物や構造物も見える。

荒野なのか、建造物の群生地ぐんせいちなのか、
まばらさの度合いは、どうやら同じくらいだった。

それにしても、色なきモニュメントに、色なき荒野。
あれらはなぜ今日まで残り、まだここに立つのだろう。

……それは、『記憶』がどうしても、場所にしばられるからだろうか。
たとえばあなたが、いつかむほど泣いたとき。
たとえばあなたが、あの手の感触かんしょくを知ったとき。
その場所ではきっと、あなたが過去に追いつかれてしまうように。

けれどこの場所はちがうのだろう、たとえあなたがそうだとしても。
天高き無骨なとうも、はるかなかべたちも、きっとただの記念碑きねんひや遺物ではない。

そこに詩的な意味などなく、ただ意味だけがあって、けれど崇高すうこうな意義はない。
ただ単純に存在して、誰かの感情や感傷、思考の肥やしでさえあればいいのだ。

https://wikiwiki.jp/arcaea/ストーリー/Main Story/Arcaea

 

とある喫茶店にいた少女の記憶が補足され、ある街にいた剣を携えた男は死を前にした記憶を、何者かに格納される。

また別の世界には、術式を使った学徒が何かを上映している記憶を、誰かに結晶化される。出来上がった記憶達は、あまりにも数が多い。

これらは硝片という形こそあるが、実態のないモノかも。流れたり止まったりするが、そもそもこれらが存在する世界が異質そのもの。

色が無い硝片たちは、記憶というものに縛られるから、存在するだけで誰かの感情などを揺さぶる材料になるような。

アナゴン
色んなところから記憶が集まってる。

 

”書庫”に集まった記憶達は、細かいピースに形を変えつつ世界が異質だという事実を、我々プレイヤーに見せつけている模様。

その異質さは、上を見上げれば何か含みのある強烈な光。下を見下ろせばモノクロの光景が広がるという、おかしな世界を表現してるね。

無論、強烈な光は光ちゃんで、白黒の風景を作っているのは対立ちゃんということになるだろう。前にたぐられた糸が見せるもの?

この部分を見るために楽曲「Grimheart」をクリアするんだけど、ジャケットが上下白黒になってるんだよね。ここを暗喩している感じか。

 

0-3

それはもう一つの物語、とある2人の物語。つまり、どう生きるかの物語。
だって生涯しょうがいというものに指針はない。ただ、生きていくことだけが明らかだから。

幸多さちおおく、きらびやかな生を負う者もいれば、
むご凄惨せいさんおぞましい生を直視する者もいる。

けれど、同じ世界に生きている。

はたして、あなたは感じたことがあるだろうか、
あまりに美しいモノをみて、思わず泣きそうになったことが。

けれど、あなたは味わったことがあるだろう、
不均衡ふきんこうに不平等に、理不尽りふじんに過ぎゆくあらゆる物事への嘆きを。

目覚めたとき、あなたは何も感じないのだろうか。
それとも、生きているだけで満ち足りているのだろうか。
そもそも、世界はあなたを一度でも満たし得ただろうか?

『幸せを求める』ということ。
そこに何一つ、ずべきところはない。

空に浮かぶ、数多の硝子Arcaea――記憶の欠片かけらは惹かれていく、
願いにあふれた2人の少女……あなたへと。

そう、喜ばしい記憶も、おぞましい記憶も。

――かくして、物語はつづられる。
けれど、つむがれる糸はいまだ見えない。とじられる結末は、まだ未知数。

天から降り注ぐ光は、あなたをもつつ反射光リフレクション
きらめいて見える無数の光景は、ひとつひとつが世界のかたち。
全ては可能性ではなく、けれどすでに起こり得た、たしかなこと。

立って、ながめて――問うのはきっと、それからでいい。

つまり、ここから何を選び――どう生きるか?と。

ひびく、響く。
始めに、なにかがはじき出された音。
それから、ずっとずっとり響いていく音がした。

それは全てを突き抜けて、全てを超越ちょうえつして、
――そして、少女たちがねむりについてからも、
まだ、音は響く。

こうして少女たちは眠る……静かに、おだやかに。
1人はくずれた壁によりかるように、1人はある瓦礫がれきの塔に身を預けて。
少女たちは眠る……けれどもう、世界は動いていた。

白の少女は、崩れた壁から垂れる影のなかで、微睡まどろみながら、
黒の少女は、融かすようにす、暖かな光に朦朧もうろうとしながら、

そして、少女たちは目を覚ます――。

……

知っていただろうか、この記憶……光と闇の物語を。

はじめは感情の種から始まった。
やがて記憶にれて育っていった。

二人とも記憶にあいされながら、絶望しながら。
けれど、むことなく進んでいった。それはまるで、時間のように。

そしてのろわれた少女と、そして祝われた少女。
2つの運命は絡み合い、つむがれていく。

――そして、双眸そうぼうは開く。

あとはそう、忘却ぼうきゃく彼方かなたに消えるだけ。
そう。……そうならなかった、全てが。

https://wikiwiki.jp/arcaea/ストーリー/Main Story/Arcaea

 

幸せな人もいれば、不幸せな人生を送る人もいる。でも共に、同じ世界に生きる者同士。

これまでに生まれた硝片に詰まった記憶たちは、とある願いを持った2人の少女やあなたに惹かれていく。良いことも悪いことも。

白い少女は崩れた壁に身を預け、黒い少女は瓦礫の塔に寄りかかる。ここで眠っていた2人は、何の因果を持ってか目を覚まし始めた。

呪われ、祝われた運命の糸は互いに絡み合い、とうとう物語が始まっていくのだ。

クロミちゃん
はっきり主人公が出てきたワネ。

 

名前ははっきりしないものの、とうとう主人公2人組がはっきり登場したところ。今までどことも知れない場所で、なにやら眠っていた。

いや、もしかしたら気を失っていたのかもしれない。途中で幸せを求めることに言及しているから、おそらく彼女たちもそうなんだろう。

お互いが理想とする幸せを追求した結果、何かがあったんだろうけど現時点では全くわからない。眠っていた理由がはっきりすれば…。

ともかく、おそらく満身創痍の可能性がある光ちゃんと対立ちゃんが、ようやく目を覚ましたのでここで序章は終了というね。

コール
正直何がなんだか〜。

 

スチルイラストが付いてたのでそれを見たら、花が咲き乱れる場所で光ちゃんが目を閉じて横になってたんだよ。

可能性としては、さっきの”書庫”での記憶の動きというのは、光ちゃんの頭の中を指しているパターンもありそうだ。

もしそれがそうならば、光ちゃんこそこの物語の創造主になるね。彼女が記憶の硝片を無意識に紡いでいたのか?

 

おさらい

改めて全体をまとめ直すと、記憶はいろんな形を持っていて、忘れられると消えちゃうよね。でもとある場所に繋ぎ止められてる。

そこから見える風景は、本作の主人公である光ちゃんと対立ちゃんを象徴し、彼女らの記憶もまたそれに大きく影響している。

そして何かの要因があって、今まで眠っていた2人がとうとう目を覚まし、これから先の話を進めていくために行動を起こす…。

序章だけだとなかなか難解。

スティッチ
ここだけじゃわかんねぇ〜。

 

得られる情報が少ないので、まぁしょうがない。ただ本編を読み進めれば、更に想像の補完ができると思うので、先に行こう。

 

今回はここまで。次回は有料楽曲パック”Eternal Core”の前半ストーリーを追っていこう。しばらくは光ちゃん視点でのお話だ。

次のお話

記事公開日:2021年4月24日最終更新日:2025年3月25日 「先に動き出したのは光ちゃんだった」。本作Arcaeaには、非常に長いストーリーが付随している、主人公2人の群像劇。 […]