記事公開日:2018年6月5日
最終更新日:2025年5月19日
「最悪浪人すれば大丈夫」と、当時高校3年生の吾輩はこう思っていた。
その後痛い目を見るとも知らずに。
今この記事を読んでいるあなたは、今年度控える受験勉強の真っ只中で、このままじゃヤバいかも…という不安を戦っていると思う。
そう、常に危機感を持てる人間こそ正義であり、「まあ、最悪浪人すればいいか」なんて考えを持ってはいけない。
今回は逃げ道を意識した結果、大惨事になった過去の自分を戒めるための話をしたいと思う。浪人自体ははクズと断言しない。
ただ中身の人間性の問題。
浪人=クズは場合による
さて、浪人という言葉にはどんなイメージを持つだろう。まぁ正直、良い印象を持つ言葉ではないのは、みんなの共通認識かな?
それもその通りで世間からの偏見も、なくはない。がしかし、別に吾輩は浪人=クズと言い切るつもりは一切ないのだ。元浪人生だけど。
ただし、クズに相当する人間であったのは、今振り返っても激しくそう思う。結局この図式が成り立つのは、人それぞれではあるんだが。

まず体験談から知ってほしいのは、初めから”最悪浪人すればいい”という考えかたを、絶対に持っちゃいけないということなのよ。
人間の心理として逃げ道があると、無意識のうちに勉強へのモチベーションや危機感が、勝手に失われていくもの。
難しい問題に直面したとき、これは浪人してからでいいやと先送りにしてしまう。疲れたときに、まあ浪人してもいいやと息抜きが長引く。
これがまずいわけ。
結果的に浪人、という選択肢自体が悪いわけじゃない。しかしそれは、自分の全力を尽くしたあとに残った結果として、取るべき道の一つ。
頑張れないやつは浪人しても意味がない。
浪人は救済策ではないぞ?
浪人すれば時間がたっぷりあるから、今よりも勉強できるよね?、と考えがちだが、はっきり言ってそれは大きな誤解を生む。
浪人生活は、自分を律せない人間にとっては堕落の道をたどりやすく、そんな簡単に人生が改善するほどの効果が約束されないもの。
高校の環境から離れ、同級生は大学生活を楽しんでいるSNSを見ながら、基本は一人で勉強を続けなければいけないのは地味に地獄。
基本つまんねえぞ?
あと、。浪人したら成績が上がるというのも人によるけど、基本は幻想だと思ってもらって良い。浪人して成績が伸びる人は、わかっている人。
性懲りもなく現役時代と同じ勉強を続けていても、まず結果は変わらん。むしろ、間違ったやり方に気付けないことのほうがマイナス。
加えて経済的な負担もそうだし、本人の精神面自身にも後ろめたさからくる心理的な負担がかかる。「一年遅れる」とはそういうこと。
元からクズなら1年で変わらない
さて、高校3年当時の我輩が起こしてしまった実体験から語ろうか。そのほうが、生々しさがより伝わると思うから。
あのときの吾輩は楽観主義かつ、あまりにも勉強をサボりすぎたせいで成績が急降下していた頃。100点中2点とかもあった。
とはいえ、流石に全く勉強せずに受験するわけにもいかず、親にお願いして予備校へ通わしてもらうくらいのことはしていたよ。

もちろん予備校の授業中は、眠いときも多かったけど授業そのものは出席してちゃんと先生の話を聞く。当たり前だね。
そして建物内の自習室へちょくちょく通い、自主的にやっていた部分も0じゃなかった。ここだけみれば、まぁよくある話。
しかし根が自堕落なもんだったから、自習に身が入っているとは言い難く、勉強できないのにストレスがだんだん溜まり始めてきた。
するとガス抜きのために、予備校近くのゲーセンへだんだん入り浸るようになり、勉強時間は受験間際に反比例してどんどん減る。
当然こんな状態が2月まで続いたので、第一志望はおろか滑り止めすらも全部全滅という大惨事を引き起こしたのは、懐かしい思い出の一つ。
行く宛が無くなったので、地獄の家族会議(自業自得)の結果、一年間の浪人が許された。
…まぁ、現役時代よりかは流石に勉強したものの、やはり根底が自堕落だったため、全然成績が上がらなかったんだけどね。
それでまた、ストレスを抜くためにゲーセンへ再び入り浸るようになってしまったのだ。現役時で頑張れないなら、だいたいこうなるよ。

一応第一志望に補欠で滑り込むことができ、繰り上がりで合格にはなったから大学生にシフトチェンジはできた。
ただ学歴的には、浪人してまで行くようなレベルの大学じゃないので、口が避けても頑張ったとは絶対に言えない。
こうなりたくなければ、そもそも最初から高校3年生の時に、嫌でもゴリゴリ勉強を進めて学力を伸ばすしか無いのは明白。
正直、現役時の吾輩は頭の中で、「まぁ受験失敗してもどうにかなるやろ」と必ず片隅に保険を掛けていたからね。愚かすぎる。
甘えは絶望を生む。
今やるしか無い
実際、志望校&滑り止めの全滅が確定した3月〜来年の補欠合格で繰り上がるまでの1年は、今でも人生の暗黒期の一つ。
それまでもいくつか碌でもない時期があったが、これに関しては誰がどう見ても、自分で蒔いた災いの種でしかないんだよ。
だって吾輩自身がそう思うもん。
あのね、最初から逃げ道を考えているようじゃ、うまくいくものもうまくいかない。それは受験に限らず、全部そう。
自分の力を程度にも寄るが、しっかり出せた人間にこそ成功という報酬はやってくるもの。
もちろん保証されるわけじゃないし、もらえることのほうが少ないけど、受験に関しては話が別。勉強はやった分だけちゃんと帰る。
やるなら今しかないはずだ。
こんなクズの筆頭である吾輩のような末路をたどりたくなければ、嫌でもやれるだけの勉強や方法は全部試そう。
全力でやった結果、うまく行かないときはしょうがない。ただそういう人は、ちゃんと次のチャンスを活かせる。
逆に現役で力を出せない人は、大学受験なんかすべきじゃない。はっきり言って、浪人しても結果は得られないよ。

今回はここまで。別に許される環境があるなら、浪人という道を確認するのはOK。ただしそれを、絶対にあてにしちゃいけない。
特に現役合格できる見込みが誰にだってあるから、やれるところまではちゃんと勉強しよう。途中で難しそうになったら、また別を考える。
それでいいじゃない。