記事公開日:2021年2月11日
最終更新日:2025年10月28日
「いろんなものを美味しく平らげる食いしん坊娘の冒険譚」。緑の衣装を身に纏いし少女は、様々な”味”を確かめる。
今回はArcaeaのアーカイブストーリーである、”Colorful Dream”の物語を要約していこうと思う。オリキャラの”彩夢”は何を思うのか。
Arcaeaストーリー Colorful Dream➀
前回はこれまた別のオリキャラである、”奈実”の話を展開した”Astral Sea”を読んだ。快活な彼女の好奇心によって、誰かの記憶による共感と救済の側面に触れたもの。
ある少女の記憶に潜ると、深く青い海の中でぬくもりに抱かれ、自分で見つけた記憶の書庫内に長くとどまる。そこでもっと別の幸せな記憶に触れて共有したかったのだ。
記事公開日:2021年2月8日最終更新日:2025年10月21日 「夢物語などではない、ある少女の一幕を統べる」。目が覚めたときに、一瞬リアルすぎる感触を感じて夢と感じない、そんな女の子。今回はAr[…]
さて場面と登場人物がガラッと変わり、次のストーリーではこれまた実装されてから割と長い間経った、”彩夢”ちゃんが主役を飾る物語へチェンジしていく。
この娘は裏設定として、記憶の欠片を食べるという腹ペコ属性を持っているのだが、話の中でもそういう描写があるようだ。食ったらどうなるんだろうかね?
お腹が空いた緑の少女


https://arcaea.lowiro.com/ja
本ストーリーの一番最初は、第一部第二章に配置。まず”彩夢”を入手しなければならないので、有料楽曲の”Phantasia”を購入しWorldの該当マップを進めておくこと。
加えてもう一つの有料楽曲である”init()”を買って、そこから読めるようになるよ。ついでに覚醒に必要なアイテムを手に入れるマップも解禁できるので、走っておこう。
11-1
“彩夢”は白一色の世界を生きる、子供っぽく無邪気な少女だ。彼女は空中に浮かぶ記憶の欠片を文字通り“食べる”ことで感覚を得る。硬いガラスの端を歯で砕く感触が快であり、砕かれた欠片は舌の上で踊り、温かくステーキのような旨味や塩気、甘味の印象として彼女に届く。
最初に口にしたのは「喪失」の記憶だが、彩夢の語彙は簡潔で「かなしい感じ」とだけ評する。味わうこと自体が喜びであり、彼女の表情は満たされる。
“彩夢”のそばには、白黒に緑と橙の縁取りがあるコウモリ型の眷属である”ファンス”と”ドレム”がいる。二匹は世話焼きで会話を交わし、”彩夢”は彼らに記憶の味や感想を教えたりからかったりする。彼女は新しい欠片(祝福や達成の記憶)を見つけるとすぐ口に放り込み、「おいしい!」と単純な歓喜を示す。味の区別も独特で、「甘いものの後はしょっぱいもの」が常識だと。
この廃墟の残る白い世界で、硝片はあちこちに存在するが、彩夢にとってそれらは“食べ物”であり世界はごはんで満ちているようだ。だが同時に彼女の飢えは尽きず、目覚めて以来その空腹は治まらない。
他キャラと同様にこのArcaea世界を生きる”彩夢”は、記憶の硝片を食べて過ごしているようだ。どうも記憶の種類ごとに味があるらしく、彼女はそれを楽しんでいるみたい。
お供には二匹のコウモリがおり、仲良くしている様子が見られるね。とにかく、理由は現時点でわからないが”彩夢”自身はずっとお腹が空いているらしい。


11-2
疲れを知らない彩夢と眷属のコウモリ二匹(ファンスとドレム)の短い日常。ドレムが彩夢の顔を羽でぺちぺち叩き、ファンスは遠くの硝片群を指さして「白いガラスだよ」と知らせる。
彩夢は「甘いの?」と食欲優先で受け答えし、いつものように腹の虫の声に従って進路を取る。目の前で見つけたのは性質の違う二種類の硝片――光の記憶と対立の記憶を同時に摘み、口に放り込んで噛み砕く。味の組み合わせは想像を超えて素晴らしく、彩夢は大満足で笑顔になる。
ファンスとドレムはその無遠慮さを嘆きつつも、二匹の助言に従うことで得られることがあると認める。結局、彼女を動かすのは「今の満たされ感」であり、それがある限りしばらくは静かな満腹状態が続く。
いつもの通り、この世界を歩き見つけた記憶の硝片を食べる彼女。その中で見つけたのは、性質が相反する二つの欠片。”光”ちゃんと”対立”ちゃんの記憶だ。これを食べると、とてもおいしかったと満足気。
彼女の原動力はやっぱり”腹を満たせるかどうか”という基準のようだ。”彩夢”ちゃん自身も、あの二人の姿は硝片越しではあるものの姿を認識したようだね。どのシーンの二人だったんだろう。気になるね。


11-3
彩夢はファンスとドレムと一緒に、ひび割れた岩棚から黒い硝片の渦を見下ろす。終末や没落の記憶が渦巻くそこに興味を引かれ、ドレムの一言で彩夢は静かに飛び降り、手を伸ばして硝片を掴む。
三人はその場で食事を始め、硝片も粉塵も残らないまで噛み砕き尽くす。味を確かめること自体が目的であり、彩夢にとって胃は埋めるべき空虚で、噛み砕く行為は快楽と好奇心の源になっている。食後、世界の奇妙さや好奇心は和らぎ、満足そうに舌なめずりして笑顔を見せる彩夢を、二匹のコウモリは嬉しそうに見守る。
その後、地面に降り立ち雑談しながら歩くと、三人の視界に孤立した硝片が一つ浮かんでいるのに気づく。周囲と隔絶しているその欠片は妙に冷たく光を失っており、三人はそれを見て興味をそそられる。
ファンスとドレムは「食べちゃえ」と勧め、彩夢も「それでお腹いっぱいになるかな?」と呟きつつ、迷いなくその硝片へ向かって飛び立つ。飽くなき食欲と即断即行の好奇心――それが彩夢たちの日常だ。
ある岩棚に着いた一行は、黒く映る硝片の渦が見えた。あろうことか、その中に浮かぶものをおいしそうにみんなで食べてしまった模様。更にその後に現れた一つの硝片も食べるために近づくほど。
メタ的なことを言うと、この硝片の渦はもしかしたら”Final Verdict”内で起きた話を映している可能性がある。そして、その後に現れたたった一つのモノだけということは…。まぁこれは、別の場所で起きている光景を映しているだけ。なので”彩夢”自身が食べてしまっても何か実害があるわけじゃないだろうけどね。


腹の虫は一向に収まらない
ともあれこれで、”Colorful Dream”の物語前半部はおしまい。キービジュアルからもわかる通り、話の中でもとにかく硝片を食べまくる彼女の様子が見て取れた。
今のところ、食べたところでArcaea世界や彼女自身に何かの影響がある描写は無いもの、このままで平穏に終わり…ということは考えにくい気がするのは気のせいか。
記憶の消費=悪いことじゃければいい。


今回はここまで。続きは同じストーリーの中盤を読むよ。ここから先は、該当記事でも軽く振れるけど物語的には第二部に映る。
そのため、もしかしたらメインストーリー第一部を全て読んでからじゃないと、こっちの話がわけわからんくなる可能性があるのでご注意を。↓リンクはColorful Dreamの続き。
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