記事公開日:2020年9月14日
最終更新日:2025年10月7日
「光と対立、死闘を繰り広げる先の展開には記憶の硝片が反応を見せ始める」。この2人、今とんでもないことになっているのだ。
あるきっかけを元に、敵同士と化してしまい片方は全力で潰しに、もう片方はわかり合いたいと願いつつ身を守ることしかできない。
今回はメインストーリー第一部の最終盤である、”Final Verdict”の前半部分を読んでいく。色々な意味でここから更に辛い話に。
Arcaeaストーリー Final Verdict➀
>記事的な順番での前回のお話は、こことは関係のないアーカイブストーリーである、”Dark Ambition”を読んだよ。
読み解くと純粋な好奇心から生まれた無意識の悪意を持つ、”イリス”ちゃんを巡る世界変革のお話だった。
記事公開日:2020年9月5日最終更新日:2025年10月7日 「その黒い野心を持つ彼女は、何をもってこの世界をさまようのか」。ambitionというのは、野望や大志といった意味合いを持つ。この名の[…]
そして物語的な順番での前回になると、お互いの相違が生まれてからしばらく激闘シーンが続いた”Black Fate”のストーリーだね。
“光”ちゃんは何とかこの事態を穏便に済ませようと、必死に”対立”ちゃんからの攻撃を防ぎまくるが限界があるという感じ。
記事公開日:2021年5月24日最終更新日:2025年4月17日 「より黒き衣を纏う対立は、圧倒的な力で破壊し尽くす」。新たな形態を手に入れた、Tempest対立は恐ろしい。ゲーム中の性能的な意味で[…]
今回はこの”Black Fate”の続きともいえるところから、物語が再開する。圧倒的優位に立つ”対立”ちゃんは、相当な憎しみに囚われてしまっている。“光”ちゃんに致命傷を与えながらも、じわじわとなぶるような攻撃をくりかえし一向にとどめまで刺そうとしない。いったいどうしたというのか。
歪んだ道の果てには
https://arcaea.lowiro.com/ja
まずストーリーモードに入った後、第一部の第三章を選択。その後、一番右まで画面を持って行くと、パックの名前と共に現れる黒い渦があるよね。
ここをタップすると2画面目に映り、縦型の一本道へ。特に分岐等も無いので、そのまま迷いなく進めるように見えるのだが…。
それぞれの物語には、パックに収録された楽曲を一つずつ開放しないと先に進めない仕様になっているよ。


このパック自体がかなり特殊な形をとっており、Ver4時代最大の目玉コンテンツだったため、開放手順が少々複雑な形式なんだよね。
まぁそこについては、また別途解説記事を設けるので、作ったら関連リンクを貼っておくのでしばらくお待ちあれ。とりあえず本記事では、先にお話だけ追っていく。
F-1
戦闘は一瞬の静寂を迎えるが、終わってはいない。世界は割れた空と虚ろな谷の下、血に滲んだ風景を呈しており、塔や教会の尖塔が彼らの境界を示している。対立は自分が目にした“終わり”の予兆を噛みしめながら、白い炎に包まれた少女(光)を前に動き出す。
光の瞳に宿るのは恐れではなく「生き残る」という強い意思であり、それが対立の殺意を幾分か阻んでいた。
対立の一挙手一投足は巨獣の如く圧倒的で、世界そのものが彼女を阻もうとする。硝片(ガラス)の塊が無数に落下して地を割り、衝撃が走る。だが白い炎が視界を白で染め上げ、対立は咄嗟に後退する。瞬間、対立は硝片を操って巨大な檻のように編み上げ、光を封じようとする。光は震えながらも微動だにしない。
対立はその隙を狙い、檻の隙間に首を突くように狙いを定める。しかし光は争いの言葉を発せず、じっと対峙しているだけだ。次いで硝片の檻が七色に輝いて砕け散り、時間が止まる――そこまでが描かれる。運命と意思、殺意と不屈の対照が頂点へ達し、決着の瞬間が凍りついたところで物語は緊迫を残して続く。
“Black Fate”の終盤で、ついに倒れた”光”。しかし生きることをあきらめない彼女に呼応した世界は、空がどんどんひび割れる。
一方の”対立”は白い少女に近づいていくと、そこから炎が巻き始め、とっさに退いた。直後、”光”を封じ込めるために檻を作る。でも白い少女は何も言葉を発さない。
瀕死の”光”ちゃんに呼応した世界や記憶の硝片が、これからまさに何か大きな変化を起こそうとしている。どうやら彼女はまだここで終わらない、終わるわけにはいかないの。


F-2
時間が凍りついた瞬間、光は内面で揺れていた。世界から距離を置かれるような冷淡さ、何も望まない無関心――しかしその奥底には「失いたくない願い」もある。光は「傷つけたくない」と思いつつも「成すべき」衝動に囚われ、葛藤する。
やがて時間は動き出し、対立は礼拝堂の門へ押し戻される。対立は周囲の硝片を集めて攻撃を仕掛け、光は大地に踏ん張ってそれを受け止める。対立の執念はすべてを焼き尽くさんとし、光は自分が本当に何を望むのか問い直す。
結論は「何も望んでいない」という冷徹な自覚だった。二人は瞬時に接近し、大聖堂の影で対峙する。
光は皮肉めいて微笑み、「こんなことに意味はない」と諭すが、それは対立が求めていた言葉ではなかった。二人の衝突は、もはや運命や理屈を超えた個人的な痛みと虚無のぶつかり合いだ。
時が止まる中、”光”は考えた。自身は相手を傷つけたくない思いを持つが、傷つけないとこちらがやられるという葛藤。時が動き出すと、”光”は”対立”を押しのける。
更に”対立”が攻撃を仕掛けると、光はこう投げかけた。こんなことしたところで何の意味も無いよ、と。なんというか、急に強者感が出てきた感じだ。
かたや今まで通り戦いを止めたい白の少女、かたやもう後に退けなくなってるうえに殺されるかもしれないと思う黒の少女。二人の真意はどこにあるのか。


F-3
対立は光に問う。「こんな事とは何?、ここにいる理由さえわからないのに。そして私だってこんなことする必要ないくらいわかる」と。さらにこう続け、「死にたくないなら私を殺せ、というか私自身が死にたいんだ」。
それは本心から願っている言葉で、自身の死をもって世界のすべてを終わらせたい。どんな手を使っても。何故ならこんな自分にとって嫌な記憶しか見られない世界は、それこそ自我がいつおかしくなっても不思議じゃないから。
だからこそ、目の前や己を全てなかったことに清算したいのだろう。そんな中、対立の視線の先には何かが地平線を上から塗りつぶし、空がそのまま堕ちてくる。
どうやら”対立”ちゃんは、Arcaea世界に堕ちてから散々いやなものを見すぎた影響からか、とうとう自殺願望まで吐露し始めた。
というより、ある種自分の存在すらもこの世界の悲しみに影響していると考えているからか、余計にすべてを消したい思いに拍車がかかる模様という。


やっぱり対立ちゃんは歪んでいる
とりあえず前半部はここまで。激闘から一転、あの記憶の硝片から見えた光景をきっかけに思っていたことをお互い少しずつ漏らし始めたシーン。
特に”対立”ちゃんは、相当なまでに精神が歪んでしまっているのか、「全部終わらせて死にたい」とまで言うようになっちゃった。
それを聞いた”光”ちゃんの心境は如何に。
今回はここまで。次回はこの”Final Verdict”の後半を読んでいくんだけど、どうやらかなりショッキングな話らしいので覚悟して読むようにお願い。白い少女は黒い少女の本音を知った後、本作随一の悲しい惨劇が起こってしまうかもしれない…?