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Arcaeaストーリーを簡単に要約&考察㉛ Dark Ambition

  • 2025年10月7日
  • 2025年10月7日
  • ARCAEA

記事公開日:2020年9月5日
最終更新日:2025年10月7日

 

「その黒い野心を持つ彼女は、何をもってこの世界をさまようのか」。ambitionというのは、野望や大志といった意味合いを持つ。

この名の通りであれば、ここで登場する女の子は他キャラと違い、黒いものの世界に適応する精神力はかなり高そうな感じだ。

 

さて今回は、アーカイブストーリーの一つである”Dark Ambition”を読んでいこう。リリース間もなく追加された、”イリス”が主人公。

 

Arcaeaストーリー Dark Ambition

前回は大剣を携える女と、ギターを持った銀髪少女の危機一髪シーン~ピンチを切り抜け、良き相棒へと進化した2人のお話だった。

そう、”ミール”が前方の剣となり、”調”が後方の盾という役割を持ったコンビへと変化。そうして、このArcaea世界を生き抜いていく。

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一方、本記事でお話しする内容はまた場面が転換。今度は”イリス”という名を持つ女の子をメインに当てた短い物語。彼女はゲーム内でもわりかし古参ともいえるキャラ。

アプリリリースから間もなく追加されたパートナーだが、覚醒システム対応&ストーリー追加は数年の時を経た。毎年のように復刻されるので、持ってる人も多いだろう。

 

性能も物語も激しめ?

https://arcaea.lowiro.com/ja

 

マップ上では第一部第三章の下方に位置しており、物語を読み進めるには有料楽曲「Crimson Throne」の購入が必須。一方、イリスちゃん所持の有無は不問。

 

13-1

漆黒の虚無――粘る泥のような闇に満たされた場所で、イリスは目を開く。深紅に光る瞳だけが不気味に輝き、虚空の膜を押し破って自分の身体を引き出すと、粘着する「虚無」を力づくで剥がしていく。

髪がほどけ、衣服を引きちぎるようにしてようやく地面を踏みしめると、かすかな足場の光が瞬く。彼女は自分の名前も知らない。だが脳裏には「Arcaea」という場所の名が響き、それが楽園であり自分が生まれ得なかった「外」の存在であることだけは理解する。

イリスが歩き出すと、足元から世界が歪み、ねじれ、時に彼女の心に呼応し、時に反発するように形を変える。その道は常に不安定で、いびつに裂けるが、彼女は躊躇しない。ここで生まれ、ここに属するものとして、この混沌こそが自分の「領域」だと直感するからだ。

恐れはなく、むしろ自らの境界を踏みしめる力強さがある——虚無から這い上がった少女は、自分が作る歪んだ世界を背に淡々と旅立っていく。

 

Arcaea世界に目覚めた”イリス”は、他のキャラと同様に自分の名前も過去の記憶も無い。がしかし、一点だけ違うのはこんな世界においても一切の不安を見せないこと。豪胆だ。

あのクールな対立ちゃんですら、目覚めた直後に色々な苛立ちを覚えていて若干精神面が不安定だったのに、こっちの彼女は何にも動じないのはすでに強者のオーラが…。

ジェラトーニ
僕みたいだね?(ニヤニヤ)

 

13-2

イリスは虚無の闇をひとり歩き続ける。楽園「Arcaea」へ続く光は確かにあるが、彼女はそれに憧れているわけではない。窓越しに見える“他の少女たち”――無邪気で浅薄に見える者や茨の道に追われる者など――を冷ややかに眺め、彼らを「箱庭の住人」として嘲る一方で、自分だけが異質であることを自覚している。

ある日、いつも追従してくる窓の中に見慣れた少女(片眼鏡の者)が、小さな眷属めいた何かを掌で形作るのを目にする。イリスは驚き、真似して虚無の一部を崩してみると、自分でも何かを“生成”できることに気づく。これまで無意識に形作られていた足場や道も、実は自らの意思が反映されたものだったと悟った。

「世界は、自分を受け入れた者に与える」という観念――窓の向こうで何度も見てきた法則が、ここでも通用することを理解し、イリスの胸に好奇と野心が燃え上がる。彼女はこの力の限界を知りたくなり、やがて光の祝福を受けた地へ“夜”を齎すという、冒涜じみた願望さえ抱く。つまり、虚無の少女は自らの領域で現実を作り替える力を得て、その可能性を暴力的な好奇心で試そうと画策する。

 

今”イリス”がいるのは、虚無空間であるがそこに現れる記憶の硝片の中には、様々な少女の姿が映る。どうやらここは、愚かな少女たちの箱庭という世界らしい。

その中で見えたモノクルの少女と言えば”ラグランジュ”だが、使い魔を作るのを真似してみると自分も何か作る能力があるみたい。

どうやら、これを使って夜(暗闇)へと世界を返すという無茶な所業をどうしてもやりたくなったらしい。しかも単なる好奇心だけでという、危険な香りを持つ感じ。

ラガン
デストローイ!

 

13-3

イリスは途方もない目標のため、愚直に長い時間をかけて自分の異能を磨き上げる。虚無領域(Void)は重力も方向性も曖昧で、思念が形を結ぶ性質を持つ。だが同時に「最果て」と呼ばれる限界もあり、近づきすぎれば魂ごと消える危険がある。

彼女は繰り返し『窓』に干渉する術を試し、稀に掌に硝片が現れることや、腕に走る得体のしれない「暖かさ/喜び」に近い感触が鍵になると気づく。

ただし、硝片や楽園への干渉は意思の伝播ではなく、世界そのものを捩じ曲げるほどの暴風めいた力を要する。イリスの周囲には常に膨大な渦があり、それを呼び込み制御する術を徐々に体得していく。タイミングよく虚無を破砕すれば『窓』を閉じられる一方、破砕した虚無は従順になり、そこで初めて任意の干渉が可能になる。

狙いは単純で大胆――Arcaeaへの近道を力づくで開くこと。渦の蠢きが来た瞬間、彼女は虚空を掴み、虚無を裂いて白亜の楽園を露わにする。強烈な光と突風が入り混じる中、イリスは冥闇を纏わせて光を叩きつけ、窓を突き破る。

砕け散る硝子のような断片の渦にまみれながら、彼女はその『窓』へと堕ちてゆく――果敢で危険な一手を。

 

そうなったらあとは能力を磨くだけ。色々試したところ、限界に近づきすぎると自分が消える危険性もある中、硝片に干渉する方法を地道に試すことしばらく。

何でこんなことをするかというと、おそらくこの世界の理想郷的な場所に近づくこと。旅するのではなく、どうやら無理やりにでもショートカットをしたいようだ。

そこをあえて暗闇に帰することで、自分の力がどこまでこの世界に通用するのかという、謎の好奇心を満たすためだけにってところ。

ヴィーゼ
ちょっとやめてよぉ!

 

13-4

「願い」は美しく響くが、イリスのそれは純粋な希望ではなく、自己の欲望と傲慢に根ざしたものだった。虚無で生まれたその願いは、彼女個人のためだけに燃える。イリスは虚無と同化し、手中に抱えたわずかな力をさらに膨らませていく。

落下しながら虚影を己にまとわせ、狂喜に満ちた笑いを上げる彼女のそばで、紅の彗星(コウ)も同時に堕ちていくが、イリスはそれに気づかない。

虚無の繭を纏ったまま、彼女は掌を空に向け、冥闇の力を繋げて矢のように放つ。世界を捩じるほどの暴力的な力が天空を走り、やがて雲と光を掴み取る。完全ではないながらも、閉ざされた「窓」を押し破るだけの力を発揮し、ついには白昼の空を裂いてしまう。

虚影は少女の下で自らを積み上げ、彼女の着地を支える役目を果たす。こうして、イリス(黒)と虚影が伴って降下し、同時に紅い彗星も空を裁く。

結果として世界の一部が夜の帳に覆われ、光と闇が隣り合う新たな境界が出現する。イリスの行為は単なる到達ではなく、Arcaeaに直接的な変化をもたらした。夜と朝──陰と陽──が出会い交錯するその瞬間、彼女の傲慢な願いは世界をひとつの劇的な転換へ導いたのだ。

 

己の欲望を埋めるために、虚無と同化した彼女。その場にたまたま居合わせた”紅”も半ば巻き込み事故一緒に堕ちるが、全く彼女に気付かれてないほど。

それどころではない”イリス”が手から放った力は、白の世界を飲み込み暗闇に覆われた。この影響で、Arcaea世界に大きな変革をもたらしたのだろう。おそらく悪い意味で。

 

“紅”ちゃんは「Divded Heart」最終盤で出会った”白姫”と分かれた後、空を飛んでたらイリスちゃんの世界崩壊構築に巻き込まれた形に。

別の場所ではあるが、「Binary Enfold」終盤で悲劇的な最期を遂げた”エト&ルナ”も、間接的にこの現象を見てしまったことがわかる。

つまり、サイドストーリー&アーカイブストーリーで起こった世界の変化の原因は、全部”イリス”ちゃんの邪な好奇心によるものだったね。大体この娘のせいじゃねーか。

ダッフィー
なんて娘だ…。

 

無意識の悪意によるもの

そんなわけで、”イリス”ちゃんが辿った短めのストーリーはこれでおしまい。これだと、どこに居ようと全キャラ巻き添えになるわな。

世界そのものの状態を大きく変えるほどの力を持った彼女は、単なる自分の好奇心だけでここまでやってみせてしまった。

分かりやすい悪いキャラだ。

 

ぶっちゃけ、ここまで出来たら誰も彼女に少なくとも力で勝てるわけないので、本当の意味での世界の創造主にすらなれてしまうことも考えられる。

まぁ、まだ読んでないストーリー次第でそれがひっくり返る可能性も十分あるけど、現時点ではぶっちぎりで最強なのが”イリス”ちゃん一択になってしまった感。

“ラグランジュ”ちゃん涙目。

 

 

今回はここまで。一旦アーカイブストーリーはストップして、次回はいい加減ずっと放置していたメインストーリー第一部の最終盤。

“Final Verdict”の前半を読んでいこう。再び”光”と”対立”の激闘シーンに戻るが、この先とんでもない展開が待っている…。

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