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Arcaeaストーリーを簡単に要約&考察㉑ Divided Heartその➀

  • 2025年9月29日
  • 2025年9月29日
  • ARCAEA

記事公開日:2021年6月29日
最終更新日:2025年9月29日

 

「虚栄の冠を被る、ある少女が夢見た物語」。真っ白な髪に青と赤のオッドアイを携える彼女は、まさしく姫であった。

今回はサイドストーリーの”Divided Heart”で主役を務める、”白姫”の物語をたっぷり読む。

 

Arcaeaストーリー Divided Heart➀

前回は別の外伝である”Ephemeral Page”の結末を見届けた。現状唯一と言ってもいい、男女コンビであるアリス&テニエル。

特にアリスには、生前の不幸で悲しい思い出があったにもかかわらず、Arcaea世界に降り立った後は持ち前の行動力で前を向く。

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さて今回は全く違う話と主人公に切り替わり、新たなサイドストーリーを追う。有料楽曲パック、”Divided Heart”に収録されたもの。

元はNintendo Switch版のみの要素だったが、後に本家アプリ版にも逆輸入された。ちなみにキャライメージも、目だけjoy-conのカラーと似通っているところがポイント。

 

姫たるゆえんとは

https://arcaea.lowiro.com/ja

 

ご覧の通り、Ephemeral Pageパックのすぐ真下に位置する。ここも他のサイドストーリーと変わらず、基本は一本道だ。

 

S-1

白い髪と異色の瞳を持つ少女は、自分が「白姫」と呼ばれていることを知らない。目覚めると手に錫杖、頭に冠を持っており、それらが何を象徴するかだけは直感で理解してしまうため、自分が特別な存在だと信じ込む。

だが実際には玉座代わりのキッチンチェアに腰掛ける程度で、周囲の記憶断片(硝片)を辿って自分の過去と真実を探している。今日だけで四つの断片を巡り、これまでに五十三個に手を伸ばしてきた。仲間らしき視点からの会話で「城」や「姫」を探すものの、相手のハル(あるいはハム)には要領を得ず、応答は空回りする。

彼女は価値あるものや言語、宝器の存在から、この世界にいるのは偶然ではないと固く信じ、些細な響きでも自分に刺さる記憶があればすぐに掴んで飛び込む。だが硝片の記憶は脆く、見ているうちに崩れ去ることが常だ。

錫杖を弄りながら歩を進め、希望と失望を繰り返す日々。最後に示されるのは、彼女が知らないまま見つけ出すものは、決して「自分のもの」にはなり得ないという冷たい事実である。

 

またArcaea世界で目覚めた一人の少女。手には錫杖、頭に冠を被りそれを見た”白姫”は、自分が特別な存在だと感じた。高貴なふるまいをしてみたが、なんか空回りしている。

毎日いくつもの記憶を覗き込んできたが、期待と失望が重なる日々。何かを見つけるべく、また彼女は探求の旅路へ一人で歩みを進めるというもの。

コール
自分の中に記憶が無いからね~。

 

S-2

少女は自分の出自を繋ぎ合わせようとする——それは案外簡単に見えるはずだが、実際は歪で曖昧だ。多くの少女たちがArcaeaを彷徨い、最終的に自分を見出すという話を知りつつも、双色の彼女はまだ「ここで唯一の存在」だと信じている。

孤独は尊大さを生み、その尊大さが逆に自分の窮状を深く考えさせるきっかけにもなっている。

錫杖と冠を携え、彼女は自らを追放された高貴な一族の生き残り、裏切られた王女だと空想する。城も反乱も魔法による漂白も――想像は派手だが、実際の事実とはほとんど噛み合わない。とはいえ、この白く漂う硝片の世界を見れば、魔法の存在を疑わない心情も理解できる。

五十三個もの記憶断片を調べてきた経験から、「魔法の世界から来た」という仮説は誤りだと示唆されるが、彼女はそれでも魔法説を手放したくない。

結局のところ、彼女は特別でありたい、愛されるに値する存在でありたいと願う。その希望が行動力になり、色の消えた地を「塔を探しに行くぞ」と突き進ませる。結果として彼女の性格は頑固で石頭だが、その不器用な自信こそがこの旅を進める原動力でもある──という流れが描かれている。

 

自分のかつての姿を見つけたい。そう思うのは他のキャラと同様ではあるが、”白姫”はこの世界で自分こそが唯一の存在だと思う。孤独な状態こそ、尊大さを助長させる。

私は高貴な貴族であり、誰かに裏切られた王女。まぁ目の前の事実とは全然違うけど。やっぱり本人は、絶対的に特別な存在であるという考えを堅持している頑固ものらしい。

ラガン
ある意味ブレないな!

 

S-3

白姫はまた恥をかき、慌てて記憶の硝片へ逃げ込む。王女然と振る舞った自分が受け入れられず赤面し、歯を食いしばって「私の城はどこだ」「臣民はどこだ」と叫びながら次の記憶へ飛び込む。たどり着いたのは、夜の森の焚き火の傍らで妹と座る穏やかな場面。

妹が小さなモニターで子供向けアニメを見せ、二人で寄り添って眺める――王族がして当然と思っていたこととは無縁の、静かで温かな時間だ。

白姫は最初、自分を高貴に保つためにそんな些細さを否定していたが、画面を見つめる妹の隣で肩を寄せ合ううちに心が落ち着き、日常の小さな安らぎが何より貴重であることを実感する。人生は辛抱や無力感の連続だと呟きつつも、寄る辺を見つけたことで少し救われる。

妹が差し出した小さな毛布の暖かさに感謝し、言葉は不要だと分かち合う。やがてその記憶も薄れ、硝片は消えていくが、白姫は豪奢な妄想ではなく、隣にいる誰かの温もりのほうが自分にとって本物だと気づく――そういう回り道の中の静かな覚醒を描いた章。

 

王女としての振る舞いが通用しない場面に出会うと、やたら恥ずかしい。でも諦めない。というのを繰り返して、またある記憶に入り込んだ”白姫”。今までと毛色がどうも違う。

自分の妹として現れた女の子と触れ合ううちに、尊大な妄想ではなく隣の人のぬくもりこそ自分にとって必要なものだと気づいたようだ。少し落ち着いたみたい。

タート
それはよかった。

 

自分の見た目で自分を見失う

以前の記憶が無い状態で目覚め、自分の姿を見たときに人はそれ相応の振る舞いをしなければならないと無意識に考えるのかも。

この”白姫”のビジュアルを見ると、確かに他のキャラに比べちょっと貴族チックと言えばそんな感じ。冠が小さすぎてそれだけは全然それっぽく見えないが。

だからこそ自分が王族だと信じたのだろう。ただ、妄想だとしてもきっかけが無いと、歪な現実だとどうしても思えない的なね。

虚像は人の判断を狂わす。

 

今回はここまで。さて、自分が高貴な人間ではないことをきちんと認識した白姫は、そのあとどういう行動をするのだろう?

続きは後半へ。

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