「都心で雪が降った時、電車が全然動かなくて毎回困る」
「そんな状況なのになんでサラリーマンは必死に出勤するの?」
学生たちから見ると非常に不思議で非合理的な行為にしか見えないだろう。
当然サラリーマンだって好きで出勤しようとしているわけでもなんでもない。
本記事では都心が雪に染まった時、頑張って出勤しようとする理由を教えます。
俺自身も出勤するけど毎回納得いかないまましょうがなくしている。
くそメンドクサイ。
雪が降ると都心の交通はマヒ それでも出勤するリーマン
東北地方にお住いの方々にはイメージが着きにくいかもしれない。
雪が降って積もってもいつもの光景で見慣れていると思う。
しかしビルが立ち並び、鉄道が血管のように伸びるコンクリートジャングル。
都心でそれをやられると毎年とんでもないことになるのだ。
本当に5cmほど積もっただけですさまじい大騒ぎに発展するんだよ。
電車は非常に悪天候に弱く、雨が降っただけでも遅れることは日常茶飯事。
というか快晴でも遅れる要因が多すぎて大変なことになるんだけどね。
雪なんてもってのほか。
遅れるならまだしも降ってしまうと完全に動きが止まってしまう。
都心はかなり人口密度が高く、車で移動するのも非常に不便。
だから公共交通機関のほうが利用者は多いのだが、それが止まるとどうなると思う?
何百万人規模で影響が出るレベルなのよね。
雪が降る前日になるとニュース番組がこぞって警告を出すんだ。
そして結局主要駅には大量の人であふれ、全く電車が動かない。
そんな状況でも大半のサラリーマンは必死に会社へ行こうとするのよ。
サラリーマンでは無い人から見れば、ちょっと不思議に見えるかもしれない。
どうせ出金が無理なのは分かっているのにどうしてそれでも会社に行こうとするのか?
おとなしく家に帰ってその日は休みでもいいんじゃないのか?
仰る通りだが、そう簡単にできない理由もあるんだよ。
サラリーマンは基本的に、規定時間内は働かないとお金がもらえない働き方なのだ。
雪で交通網がマヒして出勤できなくとも、会社に行かないと賃金が発生しないんだよ。
ノーワーク・ノーペイの原則に縛られるリーマン
上の見出しに書いた原則。
これはほぼすべての労働者に適用される原則なのだ。
ノーワーク=仕事をしない。
ノーペイ=お金を支払わない。
ざっくりいうと、仕事をしないのでお金は払われないということだ。
いわゆる欠勤と同じ扱いだと思ってくれればOK。
勤務を欠くので、当然その間は賃金が発生せず給料に反映されない。
求められた義務を果たしていないからね。
自分が寝坊してその日会社に行かなかった、という自発的理由はもちろん。
外的要因によって働けなかった時も基本は適用される。
例えばケガを負って会社位に行けないなどもそう。
(大体何らかの代替手段を持って、給付金が貰える用意はちゃんとあるよ)
悪天候で交通機関が使えず出勤する場合もしっかり適用されてしまう。
このノーワーク・ノーペイが適用されない例外もある。
よく言われるのは、有給休暇を取得したときだね。
文字通り、「給与が有る状態でお休みをもらう」ということ。
この場合は仕事をしてなくとも賃金が発生するよ。
労働者側の権利の一つ。
仮に悪天候の日だった時、事前にあるいは事後での申請が認められれば…。
会社で仕事をしなくても有給扱いなので、無理して会社に出勤する必要はない。
ただ一応有給を取る礼儀として、風邪以外では突発的に取るのは気が引ける。
俺の感覚だけど、一週間前以上から申請しててたまたまその日が雪降ったらって感じか。
殆どの場合そんな偶然は起きないから、みんな当日に一生懸命向かうんだけど。
サラリーマンである限り、おおかたこの原則には逆らえない。
しかし法律で決まっているわけではなく、あくまでも原則であることに注意だ。
これのおかげ?でリーマンはこういう事態でも会社に行かなきゃならない。
逆にいえば、どんな理由にせよ行けば賃金は必ず発生する裏返しでもあるのだが。

とても乗れない車内 それでも行かねばならぬサラリーマン
いずれにせよ雪に不慣れな地域で振られると、途端にカオスなことになるのが通説。
車は徐行しながらじゃないと運転できないし、使う人が増えるから道路は大渋滞。
電車は上でも触れた通り、そもそも動いていない可能性がとても高くなる。
家から会社まで徒歩で通っている人も、道路が滑りやすくなるし非常に体力を使う。
間違いなく雪が降って喜ぶ大人は全体の1割にも満たないんじゃないかな。
子供の時と違って明確に自分の邪魔になるからね。
どの時間帯に振られても困るのだが、特にやばいのは朝だな。
通勤ラッシュ時にかち当たるとほとんどの駅が大混乱に陥る。
普段から大量の人をさばく電車が全くやってこないor数本しかこない。
雪が降った日に駅に行くと、形にもよるが大体こんなことが起きる。
・そもそもホームどころか改札内にすら入れないのは普通
・場合によれば駅舎の外に長い行列が出来ることも
・雪が降るレベルの日なので、いつもよりもかなり寒い
・駅員が必死に整列させようとするがあの人数の利用客を制御できない
・みんな黙って待っているか、怒号が飛び交うかその時次第による
・なんとかホームに入れても、来る電車がすでに満杯で見送るハメに
・無理やり押し込んで乗ったとしてもいつもの息苦しさ×100倍ほど
・さらにみんな殺気立ちやすい
・体調不良者が続出してどんどん電車が遅れる&完全STOP
これ以外にもいろいろあるが、ちょっと思いついただけでも地獄絵図とはまさに。
シャレになりません。
それでも上の原則に基づいて結局出勤せざるを得ないのがサラリーマン。
定められた月給を満額ちゃんともらいたいから、みんな必死なんだよね。
たとえ行く意味あるのかと疑問に思っても行かざるを得ない。
月給のために…。
とはいっても普通に理解のある職場なら、大幅に遅れて出勤しても大丈夫。
あるいは後日有給の申請をしてそのまま自宅待機が認められることもあるよ。
俺も雪が降った日は上司から「無理に出勤せんでええぞ」と言われることがあるし。
つーか上司自信も出勤できない可能性が十分にあるからね。
よほどのドブラックとか、絶対に外せない案件がなければ帰ってもいいと思うけどな…。
出勤しても殆ど仕事が出来ない状態にあるってことも考えられるし。
逆に帰りのラッシュに当たりそうな時だけラッキーかも?
唯一雪が利点に変わる時は、逆に帰宅ラッシュに電車が止まる恐れがある時。
雪でも台風でもなんでもいいけどこういうときは早く帰れと指示が出ることも。
酷くなる前に帰らないと、電車が止まっちゃうし労働者が超困るからね。
こういうときは特例で全員早退扱いみたいなもんだから、賃金カットは発生しない。
ただその人自身の労働契約の内容によるけど、月給制なら安心していいと思う。
会社からの指示には従わないといけないので、みんな喜んで帰ります。
いつもより労働時間が短くて済むからね。
先日都心に雪が降った時、俺の勤め先も電車STOPの懸念で早く帰れと言われてさ。
確か15:00頃に帰宅しろとのアナウンスが入って、みんな嬉しがってた。
というかその前から「今日早く帰れるんじゃね?」的な空気が漂ってたからさ。
かなり事務所内がソワソワしてたなぁ…。

その日はさっさと帰路についたよ。
帰りの電車でJKにかなり不快なことをされた以外は嬉しかったぜ。
その時、このブログを立ち上げたばかりだったので作業に取り掛かる時間が取れたし。
本当に都心や周辺地域では、このレベルの積もり方でも大変なことになるからね。
雪国地方の方には信じられないと思うが、本当に弱いんですよ…。
しょうがないとわかっていても出勤するリーマン
とこういうわけで、悪天候時も必死に出勤しなきゃならないのがサラリーマン。
ノーワークノーペイ自体普通のことなんだけど、こういう時に牙を剥いてくる。
雪で電車が止まろうが、お金のためには必死に出勤をしなければならないのだ。
どれだけ時間がかかってもあれだけの人が集まるのはそういうワケ。
好きでああしているわけではない。
収入を得る手段がやっぱり会社労働に限られるから、どうしようもないんだよね。
悲しすぎるぜ、サラリーマン…。
今回はここまで。
ただ上記の事実とは別に思うが、日本人は本当に根が生真面目だよね。
外国だったらもう無理ならええやんと思われがちだけど、この国はそうじゃない。
良い側面もあるけど、自分たちを苦しめる根源にもなる。
うわあ、雪かよ最悪だな…。