記事公開日:2021年2月14日
最終更新日:2025年11月13日
自作PCとBTOのPC。どちらが良いかという話は、PC界隈で挙げられる話題の一つ。よく「自作PCはメリットが無い」という意見を見るけど、そどうもそうじゃなくねと思う。
確かに値段や手間で否定されることが多いとは感じるが、結論を先に言うと金銭的な損得だけで自作PCの価値を測るのは間違い。大事なのはそこじゃないのだ。
一種の知識や経験を得られる。
自作PCにはメリットがない?
吾輩はプライベートで使うPCが自作のデスクトップ。しかも無駄にこだわりが強い性格からか、BTOを経ることなく最初から自作に挑戦したタイプの人間。
多くの場合、「BTOや完成品より高い、壊れたとき面倒」と値段や手間でまとめられやすい。それは自分が自作にするかBTOにするか迷ったときに、そういう話をよく見た。
確かにパーツごとの値段を調べたり、必要なものの調達の手間はあるよね。

でも実際やってみてわかったけど、それだけをもって「メリットが無い」と断じるのはちょっと早すぎるかな。自作PCの真価は「自分で組む過程で得られる知識」と「あとで困ったとき自力で対処できる力」、そして「自分好みに最適化できる自由度」にある。
決して性能やコスパに全振りしたわけじゃないが、挑戦することで知れることって実はいっぱいあるんだよ。だから費用面というだけで、やっぱりメリットないじゃんとそれだけで片づけないでほしい。
知識は武器だ。
自分でできるのが強い
基本的には自分でできることが多いほど、何でもその人の強みになることは確か。別にここだけの話に限ったことじゃない。仕事でも遊びでもなんでもそうじゃない?
このままだと話が広がりすぎちゃうので自作PCだけに絞るけど、自分でハード面を多少なりとも知っているというのは、世の中全体で見てもそんなに多くはないはず。
まぁ我輩の場合、別にここで得た知識や経験を仕事に転用しているわけじゃないので、ホントにマイナーな知識で終わってるけど人によっては武器にもなるよ。

まずは何か不具合が起きたとき、筐体(ケース)を開けて原因を探れる人と、ショップに丸投げする人では対応速度と学びが違うのが一つ。自分で直せれば修理代も節約できるし、同じ失敗を繰り返さない。
故障じゃなく自分で中身を掃除したいという時も開ける必要があるけど、多分BTOのPCで一度も開けたことがない人からすれば結構怖いかも。でも自作勢ならその心配は皆無だ。

次にカスタマイズ性(用途特化)の強さ。動画編集向けにストレージ構成を凝ったり、静音優先でファン配置を工夫したり、用途ごとの最適化がやりやすい。つまり全部自分好みのスペックで構成が可能だ。
使うケースの形はもちろん、中にモニターやフィギュアを置いたり好きな色のケースファン・グラボなどのデザイン重視にしてみたり…。BTOだとフルカスタムの選択肢がどうしても狭まる。なんてあたりかな。
まさに思いのまま

記事公開日:2021年1月3日最終更新日:2024年12月19日 「パーツが揃ったら、初めての人でも完成にこぎつけられる」と思いたったところ、気づけば自作PCの道を歩み始めていた。今回から5回分に渡り、自作PC[…]
現在使っているのがコイツ。2021年にパーツを集めて全部自分で組み立てた。数年後、ケースのサイドパネルとグラボだけ交換。
ご覧の通り、電子の歌姫こと初音ミクさんのカラーが前面に出ているパソコン。こんなのまず、BTOで取り扱うなんてことは稀にも無いだろう。あったら驚き。
使用している機関の中でも数回ほどケースを開けて、ほぼすべてのパーツを取り外して丁寧に掃除をしたなんてことも散々やった。かなり愛着がある自慢のデスクトップ。


当時かかった費用は20万円代中盤ほどで、スペックに対するコスパはぶっちゃけ良いとは言えなかった。正直BTOで同スペックを見たときのほうが若干安かったかも。
ここがミソで、どうしても値段ってわかりやすい比較項目だからそこに目が行きがちなんだよね。まずここで自作PCは大概不利になるのが明白なんだよ。
それに加え、BTOPCの販売元は企業=ちゃんとした法人。不具合があったときのサポート体制は、素人の自分よりも圧倒的に信頼性が高いのも大きなポイント。
自作はこの辺、立場が弱い。


がしかし、実際に自分で組んだところパーツごとの形や役割が多少なりとも分かったのは大きな僥倖だろう。開けたときにどこを気を付ければいいのかよく分かるし。
例えばグラボやケースファンの脱着方法、ARGBファンを光らせるためにはどう接続すればいいか、パーツごとの相性などなど。その辺の知識が必須になる。
これが組みあがった後の運用にも、頻度は少ないが地味に役立つ経験談となったんだよ。特に掃除やパーツ入れ替えの時に、大きな真価を発揮するのは間違いない。
自信を持って言えるメリットの一つだ。
BTO勢の相談を受けたことも
一つ身近な例のお話。吾輩、大学生時代に知り合っていまだに会っている友達が3人いるんだけどさ。全員(聞いた限り)BTOのデスクトップを所持してるんだよ。
そのうちの一人に、「グラボを新しいものに交換しようと考えているんだけど、開けたことが無いからどうやればいいかわからん」。と相談を持ち掛けられてさ。
その時、ちょうど吾輩自身もStable Diffusion利用&PCゲーム目的のためにグラボを新調しようとしてたんだよね。ここでオタク特有のビビッと頭に電流が走る。


リアルで遊んだ時に、ここの交換のやり方はこうすれば大丈夫だの、開ける時には手の静電気を必ず除去したほうが良いだの、簡単なアドバイスができたんだよね。
気を付けるべきトコロさえちょっと抑えておけば、そう簡単にPCは壊れないと言うことも付け加えると、その友達は本気でグラボ交換を考えてくれた。
普段は吾輩のことをいじりまくっているのだが、珍しく素直に感謝されたのでちょっと気持ちよかったよ(笑)。
手放しでススメはしないけど
まぁ言ってしまえば、自作PCとBTO製のPCにはそれぞれの利点と不利があるんだよね。比較すると、わかりやすい部分では確かに自作側のメリットの数は少な目ではある。
がしかし、そこに眠る良い点こそどこかで役立つ知識や経験談としての武器になることは、あるかもしれない。仮に無かったとしても、人生経験の一つとしてしまっておける。
だから興味があれば、メリットがないと一蹴ではなく試しに挑戦してみると楽しいよ!
自作は良いぞ。


もちろん吾輩は自作勢だからこっちを推しているわけだが、パソコンは使えりゃ見た目とか中身は何でもいいというのも一つの意見。
だから全員に対して、自作PCを勧めたいとは思っていない。あなたの判断が一番大事なので、どこを重視するかをよく考えてみてね。
今回はここまで。自作だから、BTOだからという線引きで括っちゃうのはある種もったいない。ベストなのは両方とも自分で使ってみることだが、二台はちょっとね…(笑)。