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限定発売されたKSC製トカレフXコンプの秘密に迫るレビュー

記事公開日:2020年3月31日
最終更新日:2025年3月6日

 

「トカレフの基礎力をワンランクアップさせたい、この熱意で立ち上げた」。ロシアの旧時代、世界大戦を支えた銃。

TT-33こと、シンプルさの極致に至る。

 

ここではKSCから限定品で発売された、”トカレフXコンプ”なるカスタムモデルを紹介していこう。精巧に作られたバリエーションの一つで、ベースより少し大きくなったもの。

ただ限定品の必要が果たしてあったか?

 

KSCのトカレフは種類が多い

日本でトカレフと聞けば、ダークなイメージが強い。その昔、ヤクザたちにこぞって広く愛された銃だから。特に昔は暴力団がはびこる歌舞伎町だと、これを所持していた人たちが大量にいた。これこそ龍が如くか。

実は元の生産国である旧ソ連製じゃなく、中国製のコピー品だったらしいが。

 

そういう背景あり、有名だけどアングラ感満載のトカレフ。エアガンとしても製品化は少ない。ただKSCは妙に力を入れておりベースはもちろん、色んなカスタムをしたバリエーションがやたらと多い。

本記事で紹介するのもカスタム品で、通称”Xコンプ”と呼ばれる完全限定品だ。

クタちゃん
ベース品は通常生産品クテャ。

 

さてこのXコンプは後で外見を見せるけど、最もノーマルなトカレフに近い雰囲気を持つモデル。モノ自体は精巧なつくり。ただ個人的には、あまり限定品に相当する特別感というのを感じなかった惜しい一品かな

実力はあるがもったいない。

 

レビュー開始

いつものように外箱から。KSC製のパッケージはデザインがシンプルで、大きく主張はしない。これもおそらく、ノーマルトカレフと同じ外観を使いまわしていると思う。

 

ふたを開けると、黒の型抜きスチロールに本体や付属品といういつものセット。取説もノーマルと全く同じものを同梱。

 

箱から取り出した外観がこれ。本来のトカレフである、黒を主体としたカラーリングだが、ボディはちょっとグレー寄り。

黒いのはプラスチックのグリップと、銃の先端部分というほうが正しいかな。後で改めて説明するけど、ベースモデルからの変更点は2か所あり、銃口とトリガー部分が変わる。

 

残弾が無くなった後にスライドが止まる、ホールドオープン。スライドだけじゃなく、銃先端も一緒に下がる。内部にあるアウターバレルも、ボディと全く同じで真っ黒。

 

ちょっと写真がボケちゃったけど、表面の刻印はここにひっそり彫ってあるだけ。どうやらベースの雰囲気を色濃く残すモデルは、バリエーションであっても最低限の刻印のみ。

そもそも実銃の開発背景からして、こういう装飾は一切重視されてなかったんだと思う。

 

ベースから大きく変わった箇所1つ目として、さっきからずっと写真に写ってた銃の先端。パーツが追加されており、若干銃身の長さがアップ。これがコンペンセイターだ。

実銃の世界では発砲後の燃焼ガスを逃がす穴になって、閃光(マズルフラッシュ)を軽減。これはガスガンなので、弾丸発射にはガスが駆動力だし実用上は必要のない飾り。

 

スライド後ろは滑り止めのセレーション、ちょっとだけ露出した丸型のハンマー。

 

リアサイトからの眺めはこんな風に見えるけど、前後のサイトは単なる黒パーツ仕上げ。よって狙いやすさは可もなく不可もなく。

 

ベースから変更された箇所2つ目はここで、板状になったトリガーだ。3枚のプレートで構成されてるのがわかると思う。

これは安全装置で、中央に指を引っかけないと発射できない仕様になってるのが嬉しい。元のモデルは実銃同様、一切セーフティが無い恐ろしい仕組みで、暴発の危険性は他の銃より高いのがリアルでもあり怖い。

 

銃の裏側に存在しやすいパーティングラインは、さすがKSCで一切の線は無く滑らか。

 

グリップは大きめの斜め線が滑り止めとして入る、プラスチック製のモノ。中央に★のマークも完備。これがトレードマークだ。他のモデルでも、グリップそのものに大幅な変更が無ければ一律これの見慣れたもの。

 

最後はマガジンだけど、こちらも本体同様なにも刻印が入っていない超シンプルさ。当然ながら、同シリーズで使いまわしが可能というか全く同じマガジンだね。

 

総評は色々物足りない

さて最後は本モデルのまとめに入るので、悪いところと良いところを振り返る。
・全体的に通常版と変わり映えが無さすぎる
・HW樹脂の金属質な質感は上々
・軽量で動きの妨げになりにくい
・安全装置が追加された

 

このモデルのウィークポイントはただ一つで、とにかくベースからの変更が少ない。確かに変わってはいるんだが…。見た目だけで見ると、大きくチェンジされてるのが銃口に追加されたコンペンセイターくらいしかないのだ。これで限定版?、特別感が全然ない。

ヴィーゼ
なんか少ない…。

 

他の派生モデルに目を向ければ、グリップやカラーリングが結構変わるのでまだわかる。これらを見た後Xコンプに戻ると、どうも変化に乏しくてしょうがないのが本音。

ただそれ以外は、中も外も丁寧な作品作りに定評のあるKSC。良い意味で、金属の大量生産品らしい無骨さがステキ。また追加されたセーフティは、エアガンでもBB弾の暴発リスクを下げてくれる効果も持つ。

ベース含むいくつかのトカレフには、そもそも実装されていないので単純にありがたい。

ダッフィー
8モデル中3つにしかないのは貴重か。

 

良くも悪くもノーマルなトカレフに近いので、外で使うのも選択肢として取っても良いかもしれないXコンプ。ただ多くの場合では、観賞用として自宅に置くのが無難っちゃ無難。一応限定品だからね。

ちょっと印象が弱いトカレフか。

 

サイズの比較

最後におまけで、以前レビューしたペルソナ5コラボのトカレフと並べて大きさを比較した。サイズ的に変わったのは、コンペンセイターが追加されてるかどうかだけなので、そこまではっきりした差にはならないかな。

シルエットで見れば、個人的にはちょっとだけ大きいXコンプのほうが好みではある。

 

今回はここまで。やっぱりこのXコンプだったら、通常生産品の亜種モデルみたいな位置づけが一番ピッタリかと思う。