記事公開日:2025年5月28日
「どうも自分のイメージ通りにうまく踊れている気がしない…」、理想と現実は結構違う。
キレの有る動きをしているつもりが、本当は全くそんなこと無いなんてのはよくあること。
ダンス全般に言えるあるあるではあるが、フィットネスダンスである”リトモス”でもそれは同じ。
イントラのように、かっこよくあるいは美しく踊りたいのに、そこに近づくことすらできない。
そう、一見は誰でも楽しく踊れるレッスンだけど、突き詰めると想像以上に難しいプログラム。
踊るだけであれば簡単は事実。
リトモスって実は結構難しい
本記事はこのレッスンをそれなりに参加し続けてきて、概要やルールが分かっている人を前提にお話していくよ。
リトモスで本当に上手く踊れるようになるには、少なくとも2〜3年の継続的な参加が必要で、それでも完璧とは程遠いのが現実。
そもそもダンス自体が、どこまでかにもよるけどガチで上手になりたいならリトモスだけ参加してるだけじゃ絶対に足りない。
まぁそれは置いといて、表面的には振り付けを覚えて音楽に合わせて動けば良いレッスン。そこだけ見ればの話だが。
ある程度承知はしてると思うが、その裏に隠されたもの(リズム取り、曲ごとに踊り方や感情を変える)などが必要になる。
もちろん細かい体の動かし方なども含めて、全部がしっかり融合された時にはじめて”上手いダンス”と言えるよね。
考えるべきことがありすぎる。
ジャンルがバラバラという難しさ
リトモスはあなたもご存知の通り、いろんなダンスジャンルをごちゃまぜにしたフィットネス。
つまり、1レッスン中にそれぞれの参加者ごとの、得手不得手ジャンルが混ざり合っている。
プログラム設計が複雑なんだよね。
一般的なエアロビクスが主に有酸素運動を目的とするのに対し、リトモスはダンス、フィットネス、エンターテイメント性が繋がる。
ジャンル一つに言及しても、ラテン、ヒップホップ、ポップス、レゲトンなど、それぞれに固有のリズム感や表現スタイルがぜんぜん違う。
当然ながら振り付けも楽曲ごとに全く異なるアプローチが必要で、一つのパターンを覚えれば別に応用できるわけじゃないのがミソ。

要は曲ごとに、どの体の使い方が適正でどうやって感情を込めて踊るかみたいなのを、一個ずつ別々にして考えないとうまくできない。
多分これは参加者だけじゃなく、イントラレベルでも大きな悩みになるかもしれないレベルの話になっちゃうのかもしれない。
だから毎日踊るイントラ勢はともかく、週に多くて3回くらいしかやらない我々参加者がうまくできないのもある意味当然。
具体的なハードルは色々
ただじゃあ難しいから踊れないっていうと、それで話が終わっちゃうしやっぱり上達は目指したいのがダンサーたるもの。
ここではリトモスに絞った観点でお話するけど、他のダンスでも使える共通の考え方は多い。
曲ごとに全体の動きを変える
まずは踊る前に、ジャンルや楽曲に対する表現をどうしたらいいのかというのは考えよう。
どの曲でもスピードはバラバラだが、拍子の取り方は原則変わらないので、すべて同じように踊ることはできる。
しかしそれだと、ジャンルごとに表現できる幅が一定になっちゃうので、のっぺりしたダンスになりがちでどうもつまらない。

例えばレゲトンなら常に腰を落として姿勢を低くし、地に両足をしっかりつけて体の重たさをダイレクトに演じてみる
上半身は同じく重たさを演出するために、動作一つ一つに一定のタメを必ず入れたりとか。
ラテンであれば、逆に体全体を引き上げて直立姿勢をとにかく美しく。
素早い動きに対応できるよう、足は常につま先メインで踏み込みを行うとかみたいに。
こんな感じで動作+重い・軽いなどの演出を、曲調やジャンルで使い分けられる人が上手い。
一曲一曲ごとに、やり方を大きく変えるのは早々簡単にできることではない至難の業だが…。
上半身と下半身は別に動く
リトモス(というよりダンス)では、上半身と下半身が全く異なる動きをして振りの完成を目指す。
振りを入れる段階では、必ずどちらか一方だけから始まるけど、最終的には両方使うからね。
これ、振りによってはリトモスに慣れていてもなかなか入らないこともよくある話の一つ。
例えば足でステップを刻みながら、腕は別のリズムで動かし、さらに体幹部分では波打つような動きを表現するといった具合。
動きA+B+Cという、3次元的な内容を要求されるうえに、うまく動く意識考える頭も加えると実質4個所がフル稼働。
上手なダンサーは、常に日頃のレッスンや練習時に自然とこれを行えるんだけど、そこにたどり着くまでがすんごい大変。
自分らしさを出す難しさ
新しいコリオが3ヶ月に一度の周期で導入されるため、常に新しい振り付けを覚え続ける。
しかも単純な反復動作ではなく、楽曲の構成に合わせて複雑に変化する振り付けパターンを記憶しなきゃいけないのがポイント。
まずこれが大前提。

そのうえで、自分が思うかっこいいダンスの雰囲気を徐々に出していくのだが、振りがわからなきゃなんの意味もない。
それに仮に出せたとしても、本当に上手いを追求するのであれば大抵は的はずれな自己流スタイルになりがち。吾輩もそう。
まぁリトモスは本来、楽しく踊るのが目的のレッスンではあるので、ここまで本当にやるのかとは言われると好みが分かれるけどね。
体力が低いと単に余裕がない
思いっきりスポーツなので、動きの技術以外にも重要な点がある。まさに体作りそのもの。
体を支える筋肉、柔らかさを出す柔軟性、体への負荷を減らすために体重の軽量化、スタミナ増強などが挙げられる。
そもそもとして、基礎的な運動能力がないとダンスの途中で息が切れる。途中から余裕が…。
上手いダンサーは全力で踊りつつも、力の抜きどころがわかっているため体力が長続きする。
そして土台としての身体づくりも、普段からしっかりトレーニングを欠かしていない。
だから演技中でも常に余力を残して、冷静に数分間を集中して動けるのだ。
これはリトモスでも同じことが言え、疲れてくると各部位の動きがおざなりになりやすい。
キレが更に悪くなるし、ターンやスピン時にもバランスをより崩しやすくなり大変危険。
やっぱ筋力もそれなりに、体力も欲しい。
ここだけは単に参加しているだけじゃ、簡単には身につかないのが厄介ポイント。
難しいからこそ上手くなりたい
という具合に、フィットネスダンスの枠ではあるが、踊りを主体にするリトモスは考えると結構難しく一筋縄じゃいかない。
本当に単に踊るだけなら楽しいねーで終わるんだけど、上達を目指すなら茨の道。
突き詰めるとマジでムズいんだよ。

だがこれほど難しいからこそ、我ら参加者はドハマリして何年も続けているというのは事実。
これはこれで、理想を求めたいという欲求がやっぱりどんどん強くなるからね。
技術的な壁にぶつかり超える度に、うまくできたかも?という実感は嬉しい。
簡単にできちゃ面白くない。
今回はここまで。一芸を鍛え上げる道のりは当然大変だが、今は遠い成功への扉へ向かう。
そこにたどり着いたときこそ、頑張ってよかったなと思えるときこそ脳汁がドバドバよ!