記事公開日;2025年5月1日
「白き霊峰に臨み、男たちは骨抜きになって帰って来る」。その山には、美しき黒が眼前に大きく広がる光景が。
今回は珈琲貴族先生が発刊した、5つ目の個人画集である”White Peak”の中身に迫ろう。
看板娘第二号の白峰さんが主役を張る、総ページ数250もの大容量で制作された一冊だ。
黒髪ロング美少女の真髄がここに。
珈琲貴族先生5冊目の画集
本作は、珈琲貴族先生の新たな代名詞とも言える「黒髪ロング美少女×様々な衣装」という組み合わせで、描き下ろしたイラスト集。
前作である「Blue Mountain」は、看板娘第一号の青山さんをフォーカスしていた。これ、彼女のみの絵だけで製本されたんだよね。
オリジナルキャラのみかつ、凄まじい総数のイラストをかき集めたものなんて、絵師さん単体で見ればそうそうない出来事だと思う。
記事公開日:2025年4月29日 「珈琲貴族先生によるオリジナルキャラ完全ピックアップ画集」が遂に発売された。そう、たった一人だけという贅沢さ。 今回は先生が一番最初に生み出した、[…]
こっちは二人目の看板娘である白峰さんを起用し、やっぱりこの娘オンリーの画集として制作されたもの。まさかの続編的な感じか?
彼女の特徴といえば美しい黒髪ロング。この描写においては長い髪にしか表現できない特有の髪の流れ、艶やかさ、風になびく様子など。
髪におけるイラスト全体からの専有面積が大きい、なんともダイナミックできれいなものが見れるので、長髪フェチにはグッサリ刺さる。

そこに映える制服の赤いネクタイや白いシャツのコントラスト、青いチェック柄スカートみたいな、清楚さ前回の色彩バランスがたまらない。
「ようこそ、≪白峰の高み≫へ」というキャッチコピーは、山に例えられた美しき白峰さんのこと。黒髪ロングの世界へ導かれるのだ。
さぁ、桃源郷はすぐそこに。
表紙の白峰さんはいつもかわいい
表紙表の面はこれまた涼し気な夏の制服に袖を通した、笑顔の白峰さんを採用。背景も相まって、夏真っ盛りの清涼さが伝わる。
前作「Blue Mountain」に比べると、収録イラスト集は50枚減ってるが、それでも250Pというメガクラスなイラスト集だ。
ソフトカバーなのにものすごい重量感。ばっちり先生の直筆サイン入りを、軸中心派で購入しておいたものなのよ。
裏側は画集タイトルやその他の情報のみというシンプルさに、すでに既視感があるツッコミどころ満載な帯が付随。
本書の名前は先生お得意のコーヒー関連から…、というわけではなさそうだが、白い山の頂を命名したというね。
この山の元ネタは、白峰さんの名前と同じくタンザニアにある山。標高約6,000mあるキリマンジャロが由来だ。
ここで取れるコーヒー豆も、世界的に有名な品種かつ高級品で味わいは酸味が強めらしい。いつか吾輩も飲んでみたいな〜。
「White Peak」に隠されたフェチ
全編白峰さんだけということもあり、すべてのイラストで必ず目を引く要素になるのは長くつややかで様々な色を見せる黒髪。
これだけで、ちょっと大人っぽいと言うかお姉さん味があふれる彼女がいっぱい出てくる。対する青山さんは、短髪なので活発な感じ。
そして前作「Blue Mountain」では制服や衣装の細部表現に重点が置かれていたけど、こっちでもそこは変わらず健在ではある。

じゃあどこが違うかと言うと、彼女の黒髪の流れや艶、質感などにより力が入ってるような印象を受ける。まぁ描画範囲が広いからね。
ショートカットの青山さんも、つややかな髪の感触はしっかり伝わる。ただ視覚の専有面積がぜんぜん違うので、こっちはより映える。
陽の光に照らされて微かに青みがかって見える黒髪、風になびいて舞う髪の毛先、肩に掛かる柔らかな重み感など、より黒髪マニア向け。
特に腰の下まで伸びる髪の毛先は、色んな方向に向くため躍動感が段違いに強い。風でなびけば、更にその要素がより強化されるんだ。
この雰囲気に加え、彼女は表情が全体的に落ち着いているものが多いので、青山さんより少し年上の女の子に見えやすいという効果も。
でも優しい笑顔もたくさん向けてくれるので、クールに見えるが親しみやすいお姉ちゃん。あいも変わらず素晴らしいJKである。
着ている服は定番の学生服全般や、絶滅してそれなりの時間が経った先生の代名詞であるブルマ。肉体美をやらしく見せる、変態衣装など。
このあたりはたとえキャラが変わろうと、先生自身のコンセプトがずっとこうなので、見ていてある意味?安心する。これが平常運転だ。
白峰さんは、青山さんより僅かにおっぱいが小さい代わりに、尻が大きい。だからか、尻強調のアングルが少々多いような気がする。
また、「Memography 2010-2022」という副題からも分かるように、初お披露目から12年間という長期間にわたる白峰さんの変遷。
前作と同じように、絵柄や色のタッチ感が一冊でわかるところは共通。読めば、どれだけ先生がブレないかがよく分かる内容だ。
一方白峰さんの魅力を引き出す構図は、前作の青山さんが”都会的で凛とした”印象だったのに対し、こちらは”自然体で柔らかな”雰囲気が。
おそらく背景の影響で樹木や空、雲など自然を重視したカットが多く、黒髪ロングとの相性がより良い気がするね、これはこれで芸術作品。
「コク深き≪黒髪ロング≫の世界!!」という帯の言葉通り、髪フェチ特化のファンには一層たまらない仕上がりであるのは間違いない。
美少女といえばロングヘアー派へ
本書は白峰さん特価というだけあり、先生の画集シリーズの中でも、特に「黒髪」という古来からの日本人らしさをたっぷり追求してきた。
今でも女の子の髪の長さは、短くとも長くとも、どちらにもそれぞれの魅力があるものの、女の子らしさはやっぱり長髪がメインだろうな。
髪が持つ艶と光沢を味わおう。
表紙にある「ようこそ、≪白峰の高み≫へ」という言葉通り、本書を通じて読者は白峰莉花という一人の少女に手を取られ導かれていく。
珈琲貴族先生が創り上げた黒髪ロングの美学、ここにたどり着ける一冊。
髪の毛一本一本への繊細なこだわり、風や光との調和が非常に鮮烈なシナジーを生み出す完成度が高いイラストだけを凝縮したものだ。
今回はここまで。次回作は普段の画集に立ち戻り、看板娘3人を携えた6作品目だ。
いずれは、看板娘第三号であるメレさん単体、という流れも来るのだろう。